プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム255

エスプレッソマシン

家庭で楽しむエスプレッソ

「4つのエスプレッソブレンド」はこちらです。
「家庭で楽しむエスプレッソ2005」はこちらです。
「エスプレッソブレンド、ラテブレンド」はこちらです。

そうですね、3年くらい前からでしょうか、うちの常連さんで家庭でエスプレッソを淹れている方が増えてきたのは。だいたい、まず「エスプレッソ向けのコーヒーは何か?」と尋ねられました。そして、去年くらいからは、そんな常連さんが急速に増えてきていると感じ始めました。これはいけない、早く家庭用のエスプレッソの魅力をお届けしないと、と思い出したのです。

それまで、僕自身は、エスプレッソの魅力を把握しきれていなかったのと、家庭でのエスプレッソをどうとらえて良いのかも答えが出ていなかったので・・・あれこれと迷ったり、考えたり、飲んだりを繰り返していました。自分の中でエスプレッソを明確に意識しだしたのが、うん、5年くらい前だったと思います。でも、その後スペシャルティーコーヒーに踏み込んで行ったのでエスプレッソは後回しになっていました。

そんなこんなで、毎年アメリカに行った時にはお目当てのカフェはどんなエスプレッソを出しているのか意識して飲んできました。徐々にまとまってきたのが・・・スペシャルティーコーヒーをエスプレッソで淹れた時の魅力です。一瞬で淹れるスペシャルティーコーヒーのエキス・・・泡の役割・・・香り・・・余韻・・・バランス。最近、なんとか自分のイメージが作られてきました。

では、家庭用のエスプレッソマシーンでどこまで楽しめるのか?試してみました。その結果は・・・?

まず、エスプレッソマシーンとミル(グラインダー)をどうしようかと。家庭用ですから手軽さが必要ですよね、あんまり高級機だと限られた人にしか役に立てないし、でもある程度の性能は必要ですしね。それで、うちの常連さんの多くが使っていて、家庭でのエスプレッソで割合たくさん使われていて、評判も良いものをスタートに使うことに決めました。

イタリアのデロンギ社「カフェ・トレビソ BAR14」と同じ会社のグラインダー「KG-100」です。これからスタートして、徐々に色々な機種を試していこうと思ってます。で、コーヒー豆屋の夏は比較的時間があるので、この夏に暇をみつけては淹れてました。1回に4杯5杯くらいしか試せないですね。なかなか安定しないので困りました。最初は5回に1回とか3回に1回くらいしか「おぉ!これならいける」と思えなかったのです。最近、慣れてきて、なんとか5回に3回、3回に2回は満足できるようになりました。

出来の良い時は、まず、カップを近づけた時香りが違います、カフェプレスで淹れた時とは違う香りがフッと押し寄せます。
次にクレマ・泡の感触が快感です。唇になんとも心地よく、アッと思っていると・・・濃厚なのに柔らかな液体が通り過ぎます。この感じが、ドキッとして惹き付けられますね。ちょっと失敗したときは、引っかかるような感触があります。同じ豆を使っても、失敗の時はひと口でもう飲みたく無いです。ちょっと失敗、まぁまぁの時は30ccを三口で飲めます。そして、バッチリの時はふた口或はひと口半で思わず飲み干してしまいますね。そのくらい違いますね、身体が美味しさ快感に対して本当に正直だと思います。で、上手に淹れられた時は余韻が又良いんですね。穏やかなんだけど、しっかり長く香りと味わいが続きます。この時にバランスの良さを感じやすいと思います。コーヒーの甘さ自体はカフェプレスで淹れた時の余韻のほうがはっきりと感じやすいかなと思いますが、結論は出せていないです。なんせ、エスプレッソの濃度でのカッピングが難しいです。これからの課題ですね。

今朝は『アニバーサリー2004』と『茜ブレンド』を比べてみました。アニバーサリー2004はエスプレッソを意識したブレンドでして、ブラジルのパルプトナチュラルとナチュラル、それにチュカラス・コスタリカ、ほんの少しの深・エチオピアモカを使っています。ナチュラルを使った時の味わいの違いとチュカラス・コスタリカの甘さ、チョコレートな感じ、深・エチオピアモカの香りをアクセントにしてみました。エスプレッソで上手くいったときは、口当たりの柔らかさ心地よさが魅力的です。
(ブラジルのナチュラルをあまり持っていないので、9月だけの限定ブレンドなのが残念ですが・・・これから、徐々にエスプレッソの為のブレンド作りを進めます)茜ブレンドは家庭でエスプレッソを淹れている常連さんの人気1番2番を競っています。エスプレッソにしたときの味わいのきれいさと深・エチオピアモカの香りが個性的にでます。そんなキャラクターが好みに合うと他のコーヒーでは物足りなくなって、リピートにつながるのかな?と感じました。

今のところ、「KG-100」で2番目に細かい目盛で挽いています。1杯用のフィルターを使って擦り切りの粉を入れてます。
抽出量は約30cc、時間は20秒前後が上手く淹れられてます。タンピングは、ヘルスメーターで量って20kg〜25kg位ですが、日によって違いますね。豆によってちょうど良いメッシュやタンピングの強さが違ってきますし、日によっても変わりますね。

とりあえず、家庭用のエスプレッソの魅力のスタートをできました。僕自身、これからの楽しみが増えてきました。

では、また・・・。

 

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2004年9月19日 坂本・コーヒーはフルーツだ!・孝文

 

 
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