プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム241

Mr. Ottoni

レイト・ハーベスト1位・カショエイラ農園

「ナチュラルの可能性」はこちらです。
「サマンバイア・ナチュラル」はこちらです。

今週は久しぶりに悩んでました。「う〜ん、困った困った、さぁ〜どうしよう」そんな状態が続いてました。そして、次にはショックショックと・・・興奮、動揺に襲われました。

と、云うのは・・・《Brazil Late Harvest Competition - 2004 Edition》のチャンピオンコーヒー【カショエイラ農園】が届いてサンプルロースト、カッピングを繰り返していたからです。

サンプルローストの段階で、どこで焙き止めても美味しい。まず、選別の難しいナチュラルコーヒーなのに、ひたすらクリーンカップ・・・香りが素晴らしい、中煎りでオレンジ、フローラル、チョコレート、深煎りにすると甘いチョコレートが際立ってきます。勿論ナチュラルの特徴である、ボディの豊かさ、甘さの心地よさは抜群です。そして、本来ウオッシュドやパルプトナチュラルに比べると、ローアシディティと表現される酸味の感覚が繊細で輝いています、勿論表には出しゃばらないであくまでもさりげなくなんですが・・・。

そこで、悩んだのです。こんな凄いコーヒーの魅力をうちの常連さんにどうやってしっかり届けるか。先週書きましたが、このナチュラル式は、ブラジルコーヒーの伝統的な製法で、果肉がついたまま乾燥して、その後脱穀します。簡単に説明するとたったそれだけなんです。だからこそ、熟し過ぎの問題、発酵のリスク、未熟豆等の選別の難しさ、天候に左右されやすいこと等々クオリティアップの壁があります。(でも、コストの安さが一緒にありますけどね)

去年の今頃、ブラジル農園を巡った時に、ブラジル・スペシャルティコーヒー協会をリードしている方々から何回か伺った印象的なお話しが・・・『ブラジル伝統のナチュラル式にはウオッシュドやパルプトナチュラルには無い魅力があるんだ、そのボディ感やスィートネスはナチュラル式特有のものなんだ、そして、ナチュラル式は自然のサイクルの一部なんだ』・・・というものでした。彼らは、ブラジルコーヒーがグアテマラやケニア等よりも評価されない状況を、パルプトナチュラルの製法を改良進化させることで好転させ、《ブラジル・カップオブエクセレンス》の成功を押し進めてきたリーダー達なのにです。

そんな思い・情熱が、気の遠くなるような丁寧な収穫、乾燥、選別で・・・伝統的なコーヒーが今まで存在しなかった革新的な魅力をつくりあげたのだと感じました。そうなんです、この【カショエイラ農園】は、今までに無かった新しい魅力を持ったコーヒーだと思ったのです。

そんなこんなで、本焙煎は・・・まず、オレンジ、フローラルの香りが素晴らしい中煎りに決めました。勿論チョコレート感も魅力的です。ナチュラル特有のボディの豊かさと一緒に感じる甘さが惹きつけます。冷めてくるとこれがナチュラルか疑うほどのクリーンさと明るく輝くアシディティが上品さに繋がっています。

【カショエイラ農園】(60kg×3袋限定)

1260円/250gパック(税込み)

うちのお客様全員に飲んでもらいたい!僕の永遠のテーマのひとつ「苦く無くて、酸っぱく無くて、香りが良くて、甘くて、誰でも美味しいそして凄い!」そんな贅沢さが、ブラジル伝統の製法を丁寧に丁寧に進化させて実現しました。オレンジや花のような香り、ミルクチョコのような甘さ、さらにお手頃価格。常連さん全員にお勧めします。(エスプレッソ好きの方には是非試して欲しいです)

さらに・・・用意しました。


【トレジャーズセット】(どちらか無くなる迄)
《カショエイラ農園》250g
《サマンバイア・ナチュラル》250g

2100円(税込み)


最後に、このカショエイラ農園が所属する「BOURBON SUPECIALTY COFFEES」は歴史も古く、規模も大きく、さらに最先端の技術でブラジルのスペシャルティコーヒーをリードしている会社・農園のひとつです。写真は先日アトランタでその「ブルボンスペシャルティコーヒー」のOttoniさんと撮ったものです、去年のブラジル農園の旅では最後に伺った農園です。

ここ数年の表彰だけでも凄い成績ですね。
http://www.bourboncoffees.com/english/prizes/index.htm

  • 1st and 4th places in Illy Cafe Competition in 1999;
  • 1st and 10th places in the "Cup of Excellence" Competition in 1999;
  • 2nd and 4th places in the "Cup of Excellence" Competition in 2000;
  • 3rd place in the "Cup of Excellence" Competition in 2001;
  • The only Brazilian Producer awarded in the "Cup of Excellence" Competition for three years.

この革新的な魅力は、農園の土壌立地・技術の素晴らしさに天の恵みがあってのものだと思います。このようなコーヒーを手にして焙煎でき、常連さんにお届けできることに感謝します。(最近、このカショエイラ農園やサマンバイア・ナチュラルばかり飲んだりカッピングしていると、他のコーヒーが物足りなくなってしまう自分が恐いです。)

では、また・・・。

 

【何を買ったら良いのか?お勧めは?その他ご質問等お気軽にメールしてください、お待ちしてます。】

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2004年6月12日 坂本・コーヒーはフルーツだ!・孝文

 

 
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