プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム126

Cup of Excellence logo

サマンバイア、桜・ぼんぼりカフェ、特上ブレンド春2002

 さぁ〜! 3月になりましたね〜。 今日は、《新発売のコーヒーを4つ》紹介します。 では、時間も無いですから、さっそく飛ばしていきましょうか〜!

【深煎りサマンバイア】
1200円/250gパック(おひとり1パック限定)

  • 2001 ブラジル カップオブエクセレンス 13位
  • サマンバイアの素晴らしさには驚きました。 これがブラジルか? 深煎りと云っても、《やや!深煎り》です。 ソフトでスィートネス甘さが抜きんでて、しかも柔らかな口当たりなのにボディが豊かです。 勿論、クリーンカップ、フィニッシュの綺麗さは最高です。
  • このロースティングポイントに決めたのは、フレーバーのチョコレートの心地よさをさらに魅力的にするために、フルーティさをほんの少し残しました。 あと、2℃深く焙くとビターチョコレートの雰囲気になりますが、僕はフルーティさが味わいと香りに奥行きと幅をもたらすように決定しました。

【中煎りサマンバイア】
1200円/250gパック(おひとり1パック限定)

  • 同じく、サマンバイア農園ですが、中煎りです。 こちらは中煎りと云っても、《やや浅さめの中煎り》です。 気がつかないうちに、マグカップで2杯飲み終わってしまった♪ ソフトでクリーンなキャラクターです。
  • しかし、その飲み安さが、尋常ではありません。 優しい口当たりを魅力的にするのは、切れの良いスィートネス甘さです。 アシディティの素晴らしさが爽やかな印象、豊かなボディを支えています。
  • フレーバーは、フルーティの次にココア、そしてフローラルが少し顔をだします。《爽やかな甘さ》が一番の印象です。

【桜・ぼんぼりカフェ】
1500円/500g
1000円/250g(〜4/30迄)

  • ベラ・ノッテ、新春・カフェ・2002、ハートバレンタイン・カフェ、と続いたさかもとこーひーの《旬・瞬》ブレンドシリーズです。
  • 〈じ〜〜〜っと、桜もちの美味しさをイメージします。 ご一緒にどうぞ! 浮かんできましたか〜? 箱を開けた時にふわ〜っとくるあのかおり・・・春ですね〜? 口に入れても香りが印象的ですよね〜? そして、桜の葉の塩気! そして、以外とあんこが多いんですよね? 以上がポイントでしょうか。〉先週はこんな風に書いてますね。 桜もちは以外と香り、味わいと和菓子にしては、個性的ですよね? でも、ケーキとは違いますので、ベースは中煎りです。 バターのようなあぶら分はないですからね。 そこへ、香りや塩っけ、漉し餡に負けない、さらに美味しくなりますように! と、イメージを膨らませて・・・・ザンビアの深煎りと中煎りをブレンドしました。
  • お陰様で、今週は毎日桜もちを食べてました。

【特上ブレンド春2002】
1500円/500g
1000円/250g(3月は、750円/250gパック)

  • 開店以来のロングセラー、人気の「特上ブレンド春・夏・秋・冬」シリーズです。 毎年使っている生豆が変わってクオリティアップしていますので、特上ブレンド春も2002バージョンです。
  • 香りも味わいも春はあけぼのほのぼのです。味わいは円やか、香り高いタイプ、2002年バージョンは、桜もち・柏餅・・・・勿論チーズケーキやチョコレートケーキにも仲良くなれるよう♪ バージョンアップしました。 お花見にも一緒に連れてってくださいね! 春のご挨拶にもおすすめです。
  • 春らしい香りのポイントは、深煎りのエチオピアです。

 以上、一気にご紹介いたしました。質問はありますか〜?・・・メールでお願いします。

 では、『サマンバイア農園』のお話しにいきましょう。 その前に、プロのつぶやき116「2001年ブラジルインターネットオークション」に、サマンバイア農園をゲットした時の模様を書いてます。 時間があったらご覧下さい、去年のマイアミからの連続ドラマになっています。 と、いうことで、軽井沢丸山珈琲の健ちゃんが訳してくれたので、そこから掻い摘みながら僕の説明を加えていきます。

  • このロットの特徴は、「 パルプト・ナチュラル」「 ムンドノーボ種」で、国際審査員の平均得点は、83.75点です。
  • 「サマンバイア農園」はミナス・ジェライス州、南部のサント・アントニオ・ド・アンパーロにあります。
  • 平均海抜1,200メートル、年間平均気温21度という地理的特性がコーヒー生産に有利に働いているそうです。 そして、この理想的な条件のもと、乾燥した冬には霧も発生せず、素晴らしいコーヒーが熟度を増し収穫を待つということです。 この《熟度》がとてもとても大切なんですね。 しかし、熟度を上げるというのは、云うは簡単・・・現実にはクリアーしなければならないハードルが多く・・・実現するのは、大変なことと聞きます。 たとえば・・・収穫をする熟度の基準を決めて、それを実践しなければなりませんし、熟度を上げれば上げるほど、その後工程で発酵しやすいリスクが出てきてしまいます。 となると、きちんと熟度の良い豆を収穫できる体制が整い、収穫後速やかに精選工程に移れるシステムが機能しないと、熟度をあげることは出来ないそうです。そういった、色々なハードルをクリアーできた原因も紹介されています、
  • 彼らの成功の原因として、
     1)農園の地理的特性
     2)区域ごとの植物環境管理を含めたプランテーションの管理方法への適切な指導
     3)トータルな品質管理プログラムに基づいた継続的なトレーニング
     4)そしてもっとも大切なのが、農園で働くチーム全体の参加意識
     この4つの要因が、サマンバイアのクリーンカップ、スィートネス、フレーバー、フィニッシュ、ボディ、バランス、アシディティ・・・の素晴らしさに表現されているんですね。
    1)は立地ですから動かせないですね?天の恵みです。
    2)は研究機関やスペシャルティコーヒーのコンサルの指導でクリアーできそうですね。
    3)と4)は地道な毎日の積み重ねですから、これを重要視しているサマンバイア農園には、頭が下がります。 オーナーから現場の作業をするメンバーまでチーム全体がまとまって、はじめて出来上がる宝石のようなコーヒーですね! 僕は、もう! 目一杯の拍手をします!(パチパチパチ〜!)
     さらに、去年のマイアミの会場でとても良く耳にした「サステイナビリティ」がここでも登場しました。 サステイナビリティの概念---環境や人的資源の価値観と調和して高品質のコーヒーを作り続けること---をスタッフたちが全面的に吸収して実践していた事実を強調しています。 素晴らしいですね〜。 彼ら家族の価値観がしっかりとしていることに加えて、従業員の社会的成長、環境への絶え間ない配慮、高品質コーヒーの生産、を彼らがつねに目標においていることも強調しています。 まさに《珈琲の味方》ですよね〜♪
  • コーヒー精製のシステムについては、出品されたロットは樹上から完熟で収穫された実のみです。 摘まれた実はすぐさま果肉を取られ(パルピングですね)100%テラス上で3センチ以上の厚みにならないようにして乾燥されました(ナチュラル)。 乾燥処理後、木造の貯蔵庫に60日間おかれました。この豆はこのようにしてコンペティションのために準備されたのです。
     ここでも、《完熟》が強調されています、そしてすぐに果肉を取り、《3センチ以上の厚みにならない》とわざわざ書いています、均一な乾燥です、発酵予防にも関係があるんでしょう。《木造の貯蔵庫》もポイントだと聞きます、湿度・・・蒸れ対策でしょうか? まさに【カップオブエクセレンス】ですね。

 さぁ、ここから先は、どうぞ! 実際に飲んで、実感してください!

 因みに、サマンバイア農園の説明はこちらにあります。
http://www.bsca.com.br/auction01/f01_13us.html

 では、また、来週。

2002年3月2日 坂本・サマンバイア・孝文

 
Copy Right 1999 8
さかもとこーひー
メールはこちらから コラムの目次へ 先週のコラムへ 次のコラムへ トップページへ