コーヒーdeスパイシー?
今日の夕方軽井沢丸山珈琲の健ちゃんから電話がありました。「坂本さ〜〜ん、今週のプロのつぶやきのネタは決まった〜?」「健ちゃ〜〜ん(別に軽井沢to千葉だからと云って、いちいち伸ばすことは無いんですけどね・・・。)いやいや、何にも決めてないんだよ♪ 何か無いかな〜?」そんな話しからはじまり・・・プロレスや寿司に話題が外れ・・・カッピングや焙煎の話しにもすすみ、「さっきね、お客さんから、〈スパイシー〉について聞かれたんだ」と云われました。
そうなんですよね、《コーヒーdeスパイシー》なんて云われても、困りますよね?で、夜になって、丸山珈琲HPの『マルケンの日々是考えすぎ』http://homepage2.nifty.com/maruyamacoffee/ をのぞいたら・・・「スパイスふりふり」なんて、さっそく書いてました。
じゃぁ、夜8時になっても、まだネタに困っているので、僕もスパイシーについて、順番に書いていきましょう!
僕はなんだかんだと香りや味の表現で書いたり云ったりしてますが、読んだり聞いたりするだけじゃ、何がフルーティでフローラルでスパイシーか? 分かりづらいですよね? チョコレートなんかは、わりと伝わると思いますが、ワイニーなんてのは、ワインって云っても、白もあれば赤もロゼもシャンパンも・・・そんなワインのどこがワイニーなんだ!って、怒りはしないけど・・・途方にくれたこともありました。
そんな表現は、言葉遊びになる危険性をはらんでいますが、でも、そこに挑戦して、その先に、分かりやすい表現で、みなさんに「うん!わかるわかる♪」なんて伝えたいので・・・避けるわけにはいきません。
そ・こ・で、《スパイシー》ですね。 う〜〜〜ん、スパイスと云えば、カレーかな? 日本のスパイスの代表は、山椒? 七味? コショウ? 肉桂? そうそう、僕のハウスワインのボルドー・シャトープピーユのオーナーが千葉に来たときに、「好きなコーヒーは?」って聞いたら「イエーメンやエチオピアのスパイシーなフレンチロースト」なんて答えがかえってきたのを、印象的に覚えています。 イエーメンやエチオピアの俗に云うモカが好みならば、分かりやすいですね。 フレンチローストが好きなら・・・これもOKですよね。 そこに《スパイシー》がくると・・・う〜〜〜〜ん! な〜るほど、好みの珈琲の表現に、いきなりスパイシーか! そういう感覚があるんだなぁ〜〜、日本人ならば、すっぱい珈琲は嫌い・・・まろやかな珈琲が好き・・・香りの良い珈琲はどれですか? そんな表現が多いですよね?
昔、スリランカに紅茶園の視察に行った時に、市場のスパイス屋さんに、飛び込んでは、色々なスパイスの香りに浸ってきました。 勿論、食事はスリランカのカレーが多かったので、そこでもスパイス漬けでした。 その頃、お店でもシナモンティーやミックススパイスティーを淹れてましたので、スパイスには関心がありました。 その時に使ったスパイスは、シナモン、ナツメッグ、カルダモン・・・そうそうジンジャーも使いましたね。 なんか? 欧米人のスパイスに関する感覚が分かりづらかったんです。
まぁ、スパイスは東洋からの珍品で、王侯貴族の富の象徴だったり、スパイスロードがあったり、スパイスの為に争いや戦い、貿易・・・歴史が物語ってますよね。
なにか? 東洋のエキゾチックさを感じるようですね。 スパイシーなワインは結構高いですから、お金をとれる価値があるんでしょう。 それに、スパイスは防腐効果があったり、殺菌消毒、食欲増進、薬理効果・・・などなど随分と役にたちますから・・・魅力的魅惑的なんでしょうね!
そこで、コーヒーdeスパイスです。 コーヒーですから、ピリッとした辛さや刺激的な強い香りではないです。
繊細な、微妙な雰囲気・・・と云えるかもしれません。 良くスパイシーと表現されるのは、高品質なインドネシア、スマトラやスラウェシ。 そして、エチオピアやザンビアのアフリカが代表でしょう。
素材のコンデションやクオリティ、焙煎にも左右されますから、インドネシアやエチオピアのどんなものでもスパイシーさがあるわけでは無いのが、痛し痒しですが・・・僕の経験では、スマトラで、カルダモン的なスパイシーさ、スラウェシで、それにハーブなようなニュアンスが加わったスパイシーさを感じることがあります。
エチオピアになると、焙煎度合いによって、カルダモンやクローブの感じが、フルーティさやフローラルな奥に感じることがあります。 2月に人気だったザンビアは、フルーティさやチョコレートにスパイシーが加わりました。
こういった、魅力は、素材の良さや焦がさない焙煎で、発揮されますね。 なかなかデリケートなものです。 そうやって表現されたコーヒーは、やはり! 複雑さが出てきて、惹きつけられます。
その辺に、欧米人は惹きつけられて、魅力を感じ、お金を払い、価値を認めるんでしょうかね〜? でも、日本人でも、料理でもお菓子でも、日本的なスパイスは頻繁に使っています。 薬味もスパイスの1種ですね。 そうなると、珈琲の《スパイシー》な魅力は、日本で、今までに、あまり紹介されてこなかっただけで、これからはポピュラーなものになるかもしれませんね。 ここで、僕が云っている《スパイシー》は、少し特徴的な印象かもしれません。 しかし、刺激的なものでは無くて・・・とても心地よいものなんです。
う〜〜〜ん、こんなところでしょうか? 難しいですね! ハーブのような爽やかさにも、スパイシーな複雑さにも欠ける文章でしたね。 お粗末でした。
では、また、来週。
(追伸)ここまで書くと・・・スパイシーからフレーバーに話しが進みますので、来週は、珈琲の香りのお話しに少し踏み込んでみます。
2002年3月9日 坂本・すっぱいし・孝文
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