マイアミSCAAリポートその(5)
先週は尾道の話しで、マイアミはひと休みしました。
では、気分をふたたびマイアミに戻して、、、、
今は、4月22日の夕方です(と、しましょう)。
アメリカのコーヒーに関する高名なジャーナリストであり、カップテイスターとしても指導的立場にあるケニス・デービス氏のテイスティングワークショップ(アシディティ、スィートネス、ファーメントなどの講義)を終えました。
味覚嗅覚をフル回転させてふらふらしてます。 フラフラしたまま、サンプルロースターがたくさん並ぶ部屋に足が進んでます。 ここも講義が終わったばかりのようで、焙煎あとの熱気と香りが充満してます。
まずはプロバットのサンプルロースターを触って、順番に見たことの無いメーカーのものを見ていきます。
ふと、気が付くと関係者の方? が近寄ってきます。 もう終了しているので、注意されるのかな?
あれれ、サンプルロースターの説明をしてくれるようです。 Mane Alvesさんという、ワイン出身で珈琲に移って7年8年?の珈琲コンサル。 5カ国語を話し、産地の農園にも出向いてカッピング、焙煎、、、指導しているそうです。(今回は焙煎の講師としての参加だそうです)
これさいわいと、彼のサンプル焙煎を見ながらいろいろと話しを進めました。
すると、焙きあがったコーヒー豆をひとつ摘んで、口に放り込み、噛んでごらん! こうやって味香りを確かめるんだ! ひろがるだろう? 口の中全体を使って味わうんだ! フルーティーなのは分かるかな? 爽やかなアシディティ、スィートネスがひろがるだろう!
我々は、おお、なんと素晴らしい豆だ! あとで分かったことですが、それは、我々がグアテマラのブースで飲む事になる豆を焙いていたのでした。 そのサンプルロースターも優れものだ! 郷さんのチェックが入っている、入っている。
ヴォアラ井ノ上さんの目がキラりと光る。 丸山さんを通してマシンガンのように質問をぶつけていく井ノ上さん。
「どんな焙煎機がいいのか?」
「何に使うのかによる。」
「プロバットの五キロは使ったことがあるか?」
「サンプルを焼くときに使っている」(プロバット5キロ用はデモンストレーション用で、デリケートな味作りの為には作っていない、こんなショッキングなことも分かりました)
「普段使っている焙煎機は何か?」
「プロバットのもっと大きなものだ」
「どれくらいの大きさなのか?」
「プロバットは新しいものと古いものどちらがいいのか?」
「どのように焙煎しているのか?」
「冷却についてはどう考えているか?」
「エスプレッソ用にはどんな焙煎機がいいのか?」
「薪を熱源にする焙煎機がいい」
「メーカーはどこ?」
「その焙煎機はどこで手に入るのか?」
「大きさは?」
「値段は?」
「薪にするのはどんな木がいいのか?」
「推薦するコーヒー店、ロースターはどこですか?」
「西海岸ではピーツコーヒー&ティー!東海岸は素晴らしい店があったが、、、今は無い」
相手の方が1つ答えるとさらに突っ込んだ質問を浴びせていくヴォアラ達ちゃん。 それを真剣な表情で次々と訳していく健ちゃんは相手への気遣いも忘れない。 時々緊張を和らげるようにジョークがはいってます。
Mane Alves氏はどんどん目が光ってきて、親切丁寧に答えてくれます、どんどん時間が過ぎていきます。 話しながら、サンプルコーヒーが次から次へ焙きあがっていきます。 質問しながら、サンプルの焙煎も気になって仕方がありません。 完全にヒートしてます。
そんなやり取りが2時間近く続いたでしょうか。
最後には、講師として日本に来て欲しい、その為にはどうすれば良いか? 費用は?、、、具体的な質問になってしまいました。(きちんとしたプログラムをレクチャーするには、3日間欲しい、とのことです)
お互いの熱が通じたようで、がっしり握手して分かれました。
日本に帰ってからも、メールでやりとりしてます。
会場には警備の人がいるだけで我々のほかにはもう誰もいなくなってます。 良いことが津波のように押し寄せて、必死に泳いでます。 情報の洪水もなんのその、、、。
帰り道は夜風が気持ち良く感じました。(興奮冷めやらず、、、プールサイドでビールを飲りながら夜中までなんだかんだあ〜だこ〜だ、、、、)
まだまだ続きます。(次回は最終日、ワールドバリスタチャンピョンシップとブラジルのブースでのカッピングです、お楽しみに!)
|