マイアミSCAAリポートその(2)
いよいよ初日4月21日(土)がスタート、、、!
4月21日(土) いよいよ、本番のスタートです。
まずは、登録の受付をすませて(英語ですので、ドキドキでした)朝一番のセミナーの「18人の成功談」を聞きにいきました。
タイトルから次から次と「私はいかにして成功したか」といった話しが押し寄せるのかな〜?と思ってました。
それが、全く違いました。
キーワードは[サスティナビリティ]。
生産地域の人が安心して生活できるように不安なく子育てができるようにそして地域全体の自然環境さらに大きい規模で地球全体の環境もしっかり考えて行動しなくてはならないということを壇上に上がった皆さんが熱っぽく語っている。
コーヒーの流れは、今までの「フェア・トレード」から「サスティーナビリティ」へと変わっているそうです。
健ちゃんの通訳を聞きながら考える。
特に、この数年の相場の低迷が大きく影響しています。 産地の方々は相場が低いため、満足な生産コストもかけられず、それ以上に生活に困っている状況がどんどん酷くなっているようです。
最初の方から、二人目三人目、、、、、出てくるパネラーの皆さんは(ロースターだったり、リテイラー、インポーター、トレーダー、、、様々な立場の方々が)立場が変わり、表現が変わり、切り口が変わり、、、しかし、訴えることは同じです。
「私は去年、これこれのスペシャルティコーヒーをプレミアムを払って使い、農園の人たちにこれこれの役にたてて、、、、、」「私は、このような援助活動によって農園の子供たちの教育に、、、」「私は農園に出向いて、これこれの体験をした、、、、今の相場の低さはこのような危機的状況である。、、、、スペシャルティコーヒーをひろめて、プレミアムを支払い、農園の環境を、、、」
そのような話しがまるでテーマが決まっているかのように、延々と続きました。
勿論、スペシャルティコーヒーを生産する意欲を持ってもらわないと、自分達の求めるスペシャルティな素材が手に入らなくてはビジネスになりません。
だから、コーヒーを相場で安く買いたたいていては、スペシャルティコーヒーは立ちゆかないのです。
そんな背景が存在しながら、リードする立場に選ばれた18人の皆さんは、熱く熱く語りかけていました。それが、少しでも広がっていくことを願いながら、、、。
そうすると、ひと月も経たないのに、日本でこうやって伝えている僕がここにいますから、、、伝えようとする意志は大切で、可能性を持っていますね!
産地、お客様、さかもとこーひーの「応援トライアングル」と一緒ですね。 僕のはほんの小さな歩みですが、、、。
(ちなみに、フェアートレードについては、何故か? 産地の価格、流通経費を考えると、日本でのコストが一番高い? 産地を応援するより、日本の輸入会社を応援してるような割り切れ無さを感じてます。 フェアートレードという大義名分で生豆の卸価格がとんでもなく高いんです。 産地を応援するなら、日本の流通経費も固定費も切りつめないとね。)
と、いうことで、ブース巡りをしようと思ったら、まだ開場まで時間がありました。
我々は、ふらふらブラブラと「2nd World Barista Championship」の会場へ辿り着き、観客も疎らな準備中予選中のなかへ踏み込んでいったのです。「第2回世界バリスタ選手権」ですね。
これは、腕に自信のあるバリスタが、予選を勝ち抜き、セミファイナル、ファイナルへと駒を進めていくもので、40人以上の参加者がありました。(国によっては予選があり、また一方では飛び入りの参加者もいる! 非常にシビアな緊張した雰囲気とフランクなリラックスした雰囲気がブレンドされた、上質な戦いでした。
エントリーしている人たちが真剣な顔つきでマシンの調整をしています。 予選が行われているようです。 審査員が3人ペンを片手に出来上がったエスプレッソを採点している。 銀色に輝く三連のエスプレッソマシンがクールに見える。 メーカー名は? なんてよむんだ?? マルゾッコ? う〜ん、聞いたことの無い名前だ。(この瞬間から僕の今回の大きなテーマのひとつ、世界のトップレベルのエスプレッソの今! への旅がスタートしました、これはシアトルサンフランシスコへと続き、満足できる結果を持ち帰りました)
会場にいる東洋人は我々のみ。
当然目立つ。 陽気な司会者が呼びかける。
「どこから来たんだい? そうか日本人か。 飛び入りで参加してみないか?」
おそらく健ちゃんとの会話はこんな感じだったのだろう。 そこへ達ちゃんの一声「郷さん出てみなよ!」最初は遠慮していた尾道バグの郷さんだったが参加者の仕事振りを見ているうちにテンションが上がってきた。 一言「出るよ」出場決定!
初めてWorld Barista Championshipに参加した日本人(いやアジア人)として公式記録に残ることになる。 大会のルールは時間内にメニューを数点作り片付けの時間まできっちり決まっている。
(15分で準備、15分で3杯のエスプレッソ、3杯のカプチーノ、そして3杯のオリジナル、15分で片づけ)
冷静にマシンの調整を進める郷さん。 ジョークを交えながらマイクを付けて司会者と会話する丸山さんを見ながら固唾を飲んで見守る我々。 刻一刻時間は過ぎていく。 時間はまだあるのか? 「郷さん時間無いよ!」と大きな声で井ノ上さん。 それでも表情1つ変えずに集中してセッティングを進めるミスターGO。 そしてきっちりと時間内に作品が出来上がった。 ジャパニーズから拍手の嵐。 すごい! かっこいい!!
「来年は僕も出るよ」と興奮ぎみに話す達ちゃんを見ながら熱くならないヤツはいない。 世界中からエントリーがあるこの大会。 エスプレッソができなければ世界に置いていかれる。
予選結果は翌日までのお楽しみ。
(この時の陽気な司会者、そして我々がその仕事振りの良さ美しさに感動したあるバリスタ、すでにドラマが始まっていました)
そして午後からは、ワークショップを受講しました。
「 Sensory Training 1 : Tasting Kit 」1:30〜4:30pm
一日分が終わりませんね! でもしっかりリポートしたいので、簡単には出来ません。(本当はだいぶ掻い摘んでますが、、、、)ということで、また来週、、、、。
来週は、今日残った「テイスティングキットを使用しての味覚トレーニング」から、ブース巡り、夜は4階建てヨットでのディナーパーティー、そして翌日2日目に突入していきます。
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