週間コーヒーコラム79

おすしの味方、紅茶の味方、珈琲の味方

 「やられた〜!これはアーリオオーリオ(ペペロンチーノ)じゃないか。」

 これが、僕の一番の印象です。 そう云うと、横で出村社長がニコニコ笑ってます。

 他にも、クリームチーズ、もずく酢など驚きいっぱいのお皿が目の前をぐるぐる回ってます。

 そう、ここは回転すし、福島県いわき市の「すし八」さんです。 がつ〜んとやられたのは、「にんにくサラダ」、これがおすしの名前です。 軍艦巻きで、少し厚めのスライスを鷹のつめがちらほらあるソテー? が美味しそうに乗ってます。

 スパゲティもご飯も炭水化物! ならば相性の良さに不思議はありません。

 こう紹介すると、なんだ、変化球狙い受け狙いのお店か! いえいえ! まぐろ いか しめさば 名物じかせいたまご やき貝類に、、、、なんでもござれ、どれをとってもバランスをきっちり取ったプロの味です。 ジューシーなおいなりさんも名物です。 おまけに、おすしを握っている職人さんが、タイミング良く、目の前にお勧めを握ってくれます。 もちろん美味しそうな一言そえて、、、。

 これじゃ、馴染みの親父におまかせで握ってもらってるのと何が違うんでしょう。 そう、心地よさもお財布の安心感も楽しさもすし八さんの方が断然上です。

 あっ! なんで僕は福島まで行ったんでしょう?

 僕が参加している、異業種の勉強会で出村さんはスターなんです。 勿論、いわきや同業のなかでは以前から有名でしょうが、汚い筆文字のチラシで、知りました。 でも、そんなことは地域のみなさんに喜んで来店してもらうほんの一部分のことです。 根底は、お母さんには、家事から開放してあげて、気軽にお年よりからお子さんまで家庭では出来ないお寿司を楽しんで欲しい、それだけなんです。

 だから、まぐろもいかも卵焼きも、そうそう穴子の美味しさには飛びあがり天井にあたまをぶつけちゃいました、伝統的なネタはきっちりしっかり! それだけじゃつまらないので、おすしはご飯とおかずのファーストフードなんだから今の家庭料理、レストラン料理を巧みに取り入れて、出来そうで出来ないお皿に仕上げる。

 今度うかがうときは、にんにくサラダでビールをくいっとやって、それからおもむろにお好みに進む、そうなるでしょうね!

 な〜んてのは、出村さんに聞いたわけではなくて、僕が勝手に受けた感想です。「おすしの味方」でしょ?

 これを書いてると、マイアミ行きまで書いてそうなんで、次は出村さんに案内してもらった、山の中腹にぽつんとロッジ風にたたずむ紅茶の店です。

 昨日は天気が悪かったんですが、大きな窓からいわき市内その先の太平洋がどんなにか見事に見渡せるでしょうか? 窓際には双眼鏡があったので、想像がつきます。

 その「ウェル ハース」に入り、メニューを見ます。 紅茶となると、僕の嫌らしいプロの部分が顔を出します。 さっと、眺めて、あれっ? なーるほど。 とりあえず、ウバとチーズケーキを頼み、やっぱり! と思ってると、出村さんが店主の川島さんを紹介してくれました。

 彼もあれっ?て顔をして、奥から雑誌を持ってきて、坂本さんはこの人ですか? なんて珈琲&紅茶を開いてます。 ありゃりゃ、面が割れたか。 それじゃぁと、逆襲に出て、ここのお茶はタカノから取ってるの? あっ、僕は学生時代神保町のタカノでバイトしていたんです。 あれあれ、僕(坂本)は20年位前タカノにいたんだよ!

 ということで、ふたりはすれ違いで紅茶のルーツが一緒だったんです。

 山の上の素晴らし〜いロケーションで、お客様にも恵まれて、紅茶の味方が頑張っていました。

 興奮のいわき詣ででした、今度はヴォアラ珈琲の達ちゃんを連れて、行きます。

 そうそう、先週今週の花はHPをデザインしてくれている長尾君ん家で咲いた、「杏」の花です。 きれいでしょ!! 我家に自家製杏ジャムの季節がくるのももうすぐです。

2001年4月1日 坂本孝文

 
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