週間コーヒーコラム63

在来種とハイブリッド種2

 あ〜っ、ついに一週間経ってしまいました。気合を入れて品種についてまとめようとしましたが、こう云う作業は苦手で、気が重いですね!

 本を読むのはキャリア40年の活字中毒ですから、楽しいのですが、、、。

 では、順番に書いていきます。

 宜しいですか?

 その前に何で品種を纏めようと思ったか?問屋さんの資料にはブルボン種だとかティピカ種、ムンドノーボ、アカイヤ等が出てきますが実際それが何を意味するか良く分らないのです。そこへ、国連プロジェクトのコーヒーと出会って、在来種に限定されているとのこと。何やら良さそうなのは伝わってくるし、実際に豆を見て焙煎すると確かに素晴らしい!

 或はヴァリエダコロンビア、カチモールなど問題視されている品種はロブスタとのハイブリットで生産性向上やサビ病対策の為に味が犠牲になっていると聞きます。そして、コロンビアは私は扱ってません。因みにガテマラもホンジュラスもメキシコ、ブルーマウンテン、キューバ、ペルー、ハイチ等(他にもありますが)以前使っていてみんな止めました。

 そんなこんなでいたら、タイミング良く(財)食品産業センターの資料を手に入れて、そこに品種の分類が載っていたんです。で、昔から持っている幾つかのコーヒー本を読み返したら少しは説明があったので、自分なりに整理してみました。

 

私の理解の範囲で関係を纏めてみました。〈 〉は良く耳にしる名前です。

 これで在来種交配種の関係が多少分ります。問題のロブスタとの交配種も見えてきます。

 では、もう少し聞きかじった品種の説明を書きます。

・ティピカとブルボンはアラビカの原種に近い伝統的2大品種です。

  • ティピカ、、、アラビカの原種に近く、中南米で広く栽培、風味良好。サビ病に弱く生産性が劣るため、カツアイに代えられつつある。
  • ブルボン、、、ティピカの突然変種、ブルボン島原産。香り良く、ブラジルの良品種。より生産性の高いムンドノーボ、さらにカツアイに代えられ減少傾向。
  • ムンドノーボ、、、ブルボンとスマトラの交配種。生産性大、霜に強い、環境適応性、耐病性大。1950年から栽培されたブラジルの代表品種。樹高が高いのと花期が長く未成熟豆が多くなる為、カツーラとムンドノーボを交配したのがカツアイ。
  • カツーラ、、、ブルボンの突然変異種、標高700メートル以上にも適応、サビ病にも強く、収穫率も高い、隔年結実。
  • カツアイ、、、ムンドノーボの樹高の伸びをカツーラとの交配で押さえた背が低い品種。成長早い、生産性高い、耐病性大で中南米で栽培される。
  • コムン、、、ブラジルの在来種、普通の平豆。

以上は割りと聞く品種の説明です。

 あぁ、疲れた!
 僕は美味しいと感じる〈在来種〉を扱っていきます。問題は気候等栽培適地が限定されることですね。だから原産地に条件が近い品種に適した土地で栽培すれば良いのです。そのような土地で生産される無理の無い豆を仕入れて焙煎する!これが理に適っているようです。

 コーヒーが魅力的な為か、世界中のマーケットで商いできる為か、栽培地がどんどん広がってきました。原産地とは気候他条件が違う土地での病気対策での交配。生産性を上げる為の交配。などで無理が出ているようです。世界的なメジャー企業の要求に応えての交配もあるようです。
 そんな中、スペシャリティコーヒーの盛りあがりもあるので、〈在来種〉の見直しが期待できます。産地の方々が〈在来種〉の栽培でやる気、利益がでるようになるように、積極的に進んで行きます。

 来週は気楽な話題にしましょう!

 
Copy Right 1999 8
さかもとこーひー