グルメ、スペシャリティ、コマーシャルコーヒー生豆(2)
硬い話しが前回に続いてますが、お付き合いください。
今回は、
- コマーシャルコーヒー
- プレミアムコーヒー
- スペシャリティコーヒー
- グルメコーヒー
の違いを簡単に説明します。(以下の説明が今の日本の確立された定説という意味ではありません。最近、聞いたり読んだりして学び、整理した私なりの解釈です。しかし、世界的にみるとかなり的を射ているようです。)
●コマーシャルコーヒー・・・バルク(原料)コーヒーとも云われる。価格最優先で取引され、評価基準は欠点(ネガティブ)チェックのブラジル方式。味香りの欠点を判定して、その評価により、価格交渉する。日本に流通しているほとんどの珈琲と考えられる。このクラスの豆を仕入れて、香りが悪い、味が落ちたと云うのは、お門違い。(始めから味香りの良し悪しで評価していない)
●プレミアムコーヒー・・・自家焙煎店で高級品、高品質を扱う、目指すお店が使っている(当店も)コーヒー。しかし、品質的にはコマーシャルコーヒーと同じカテゴリーで、評価は欠点チェック方式。プレミアム(高価格)を得られる何か、セールスポイント、話題性、商品イメージ等があり、高価格を付けて取引される。今まで自家焙煎店で高品質生豆として紹介、使われてきた珈琲の多くがここに入ります。勿論、たまたま素晴らしい豆であったこともあるし、高い評価を得続けている豆もあるでしょう。しかし、熱心な自家焙煎店オーナーの多くが年々品質が下がっている、前は凄い豆だったのに今は価値が無い、、、等と嘆いているのは日常茶飯事です。私も良かった豆が悪くなってくるとイライラしています。
ここが問題でした。基本的にネガティブチェックなのにプラスの香りや味わいを求めるのは、筋違いでした。ましてや、商社が購入ロットを増やすからと、値下げを要求したりすれば産地の方々は次回の輸出では品質を下げる、それなりに調整するのは当たり前の話しです。ましてや、それによってクレームが来なければ、日本は味が判らないと思われるでしょう。また、欧米の企業がリジェクト(拒絶、退ける)した残りが同じ銘柄で日本に回るという話しも良く聞きますし、事実あるようです。
結論、プレミアムコーヒーはコマーシャルコーヒーの中で、付加価値になる、話題性、ストーリー性がある豆。中には素晴らしい品質の時もあるし、悪い時もある。その辺で自家焙煎店オーナーがジタバタしていた生豆。
私は品質と価格を比べて、お客様に喜んでもらえそうな味香り値段が実現できる時に扱った豆。いくら有名でも品質に比べて高すぎる豆は使わなかった、質が我慢できない程落ちた豆は取り止めた豆。最近は安い豆はダメ!高い豆も良いのは無い。品質と価格の関連性が滅茶苦茶!と感じていた豆!そんな感じです。
では、その付加価値とは、
- コーヒーの生産地、自然環境、土壌等の特性。
- コーヒーの品種
- 収穫時のコーヒーチェリーの完熟度
- 精選処理方式、乾燥方式
- ストーリー性、話題性
になります。これらの幾つか、あるいはひとつでもあれば、かなりのプレミアムが付く場合があります。
今日はここまで。次回はスペシャリティコーヒー、グルメコーヒーについてです。お疲れ様でした。
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