プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム426

杏の花

レシピの向こう側

昨日の土曜日は午前中に仕事を終わらせて、午後からかみさんの実家に用事があって行ったんですが…車止めて庭に入ろうとしたら正面に杏の花が満開でした。きれいですー!見とれて、思わず携帯で写真撮りました。ゴッホの中では杏の花の画が一番好きなんです。夜は恒例のワイン会で、11時頃みんなでふらふら帰り道、木蓮の花も満開で夜の空に真っ白な花がとってもきれいでした。東京の開花宣言も出たようですし、なんだか嬉しいですね。(今年の杏は豊作でしょう、実がなるのが待ち遠しいです。うちのかみさん最近パン焼きに又気合い入ってきたので杏のジャムだけで無く、パンに使っても美味しいでしょう。)

さて、そのワイン会ですが…いつもはワインに合わせてシェフが料理を構成してくれていて…今回はサンク・オ・ピエさんの7周年記念コースにワイン会を主催してくれているKさんがワインを選ぶという逆特別バージョンだったのです。

ロゼのスプマンテに今年最後の自家製スモークサーモンに苺の前菜という春らしい色の快適なスタート…最後のお菓子好きチョコレート好きにはたまらないモアルーショコラ、そして持ち込んだのはタンザニアに僕のプライベートブレンド(自分の為のブレンドなのでまだ販売していません)。さすが、シェフの年に2回(X'マスとこのコース)の特別コースだけあって、一皿一皿の素晴らしさとコース全体の流れの良さに言葉少なくひたすら味わっていました。(さらに、用意されたワインの贅沢なこと!…参加された方の結婚のお祝いもあったので、ムートン76年もでました♪30年以上熟成したパワーとニュアンスの素晴らしい魅力に圧倒されました。)

スプーンを入れるとカラメリゼした表面がパリッとして中はバニラが魅惑的な香りでとろとろのクレームブリュレに暖かいスフレの中はトロッと半生のチョコレート、さらにフランボワーズのソースがアクセントになってたっぷりのココットを舐めるようにに完食、全てのお皿が済んで、シェフも一緒に、タンザニアと僕のプライベートブレンド、2つのこーひーを飲みながら料理やデザート、ワイン、こーひーの話しが弾む中…「鯛のソテー、ベルナール・ロワゾー風」の人参とワインのソースのレシピの話しになったのです。

これは、かつて三ツ星シェフだったベルナール・ロワゾー氏のスペシャリテだそうで…全くバターやクリームが使われていないそうです。魚はテフロンのフライパンで油を使わずに焼き、魚の下にはブルゴーニュのワインを煮詰め、人参のピューレでとろみを付け、昨日は甘さがいいオニオンソテーがアクセントになっていました。

サンク・オ・ピエとうちの常連さんで僕の隣に座っていたKさんが「格調高い!」って仰ってましたが…全くその通りに感じて、ワインと人参でなんでこんな洗練された言葉を失うような味わいになるのか?

シェフは、最初このレシピを知った時にしばらく作ろうと思わなかったそうです。レシピとおりに調理すれば、それはそれで料理としての形にはなるのでしょうが…そのレシピの意味するイメージが見えるまでは作らないと仰ってました。レシピの行間を読むと云いますか、レシピの向こう側をどうイメージするか!ってことなんでしょう。ワインの酸や人参のピュレの役割がイメージできるまでしばらく時間を必要としたそうです。味付けにとっても神経を使うので、あらためて気合いを入れる時でないと作る気にならないそうですから…相当集中力を要求されるのでしょう。

昔紅茶の店テ・カーマリーの頃、本を参考にしてケーキの新作をしょっちゅう作ってましたが、本に載っているレシピはネタ元にするだけで、そのレシピからどのような美味しさにするかイメージしながら、何度も何度も試作してました。ケーキ作りが好きなみなさんも同じだと思いますが、本のレシピ通りに作っても、今イチ美味しさが物足りないんですよね。僕の場合は、2回3回でほとんど基本的には完成していましたが…常連さんはその段階で「マスター、美味しいから、もう発売しようよ♪」なんて、云ってくれますが…そこから5回10回と微妙に作り直して行くと…同じ常連さんが「え〜、このあいだのより、美味しくなっている〜♪」そんなのをひたすら繰り返して、自分のレシピにして行ったものでした。(この頃の試行錯誤が今の味作りにとっても役立っていると感じています。)

そこには、レシピに書けない「ここ!」ってイメージがあるんですね。シングルオリジンでもブレンドでも同じですが、お客様に伝えたい魅力がはっきりとイメージできていないと、なんとなく美味しいだけになってしまう恐れがあると思ってます。特にスペシャルティコーヒーの素材の素晴らしさがあると、素材のクオリティに頼ってしまいそうになるので、気をつけています。うちのような小さな店は、大きな会社と違って一般的なマスのお客様に向けた味作りをしなくて済むので、常連さんのお好みをイメージ出来る分やりやすい面とピンポイントで狙わないとなかなか伝わらないという面があるように思うのです。まぁ、どちらにしてもレシピの向こう側にあるイメージ作りにやりがいがありますね。

そんなこんなで、みなさんタンザニアのきれいな味わいに驚き、さらにさすがワイン好きのみなさんは、華やかな香りや味わいの奥にあるシガーのキャラクターを指摘して、楽しんでいました。まだ名前の無いプライベートブレンドは、ひとり静かに飲みたい感じですね、とか、最近ご無沙汰の坂本さんらしいタイプですね、とか感想を頂き…僕はひとり「まったり系」と云ってますと答えてました。(色々とバランス変えてもう完成していますので、今年中にはご披露できると思います。)

では、今日もいい天気なんで、これから公園にでも行ってきます。

 

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いよいよ、弥生3月日に日に春ですね、さかもとこーひー人気のセットのご紹介です。お楽しみください。(手さげギフト袋、小1-2個用、大3-4個用、無料))

 

【3月のニコニコ♪250gお得パック】
2008年3月は、いい感じの苦味系好き常連さんに根強い人気の「深・エチオピアモカ」です。モカ・イルガチェフェをいい感じの苦味系の深煎りにして…ワイニー、黒いベリー系のエキゾチックな魅力が他のコーヒーには無い深い味わいになっていると思います。お楽しみください。

《深・エチオピアモカ》 1050円/250g(税込み)

 

【ジョイセット】
お陰さまでご好評頂いてすっかり定着したジョイセットの春バージョンです。さかもとこーひーの何がお好みか判らない方やギフトで先方のお好みが判らない等、迷った時にこの「ジョイセット」を選ばれることも多いようです。

「うちは量はそれほど飲めないんだけども、色々なこーひーを楽しみたいのね。それで、いつも何を頼もうか悩んでしまうの!」…そんな声を今迄たくさん頂いてきました。[いい感じの苦味系]と[軽やか系]に分けて、それぞれのお好みに合うよう新しいこーひーを毎月出して、セットにしてきましたが…でも、全部頼もうとすると量が多くなってしまう…そんなみなさんの声にお応えします。

その時の《旬・瞬》なお勧めこーひー100gを5種類、セットにしました。(手さげギフト袋(小1-2個用、大3-4個用、無料))

《グアテマラCOEサンターナ》
《タンザニア》
《ミモザカフェ》
《モカ・イルガチェフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》

各100g
3150円(税込み)

 

【《旬・瞬》カフェCセット】
さかもとこーひー人気一番のセットです。2008年春向け3つをセットにしました。僕にとって、どれもご機嫌なクオリティ、魅力のこーひーが揃いました、お楽しみください。毎月さかもとこーひーの一番人気のセットです。

《ミモザカフェ》
《モカ・イルガチェフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》

各250g
2800円(税込み)

 

【トレジャーズセット】
さかもとこーひーのお宝コーヒーセットです。どちらも2008年お勧めの、春の香りと爽やかで円やかな味わいがご機嫌です。

《グアテマラCOEサンターナ》
《タンザニア》

各250g
3150円(税込み)

 

【深煎りセット】
深煎り好きの常連さん向けに用意したセットです。いい感じの苦味系好きな方のお好みにドンピシャ!深煎りセットにそれぞれのお好みをプラスして、そんなご注文からみなさんのお好みがとっても良く伝わってきます。

《タンザニア》
《ミモザカフェ》

各250g
2500円(税込み)

 

【軽やかセット】
軽やか系好きのみなさんに安心して自信をもってお勧めできるセットです。華やかで軽やか、円やかな魅力をお楽しみください。

《モカ・イルガチェフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》

各250g
2400円(税込み)

 

・・・はじめてのさかもとこーひー・・・

【はじめてのAセット】
毎月の《旬・瞬》コーヒーから私坂本がお勧めする親しみやすい2種類を選んでお届けしています。組み合わせは[いい感じの苦味系]と[軽やか系]から選んでいます。これで、2つの味わいが試せますので、さかもとこーひーの傾向が分かり、次から選びやすくなると思います。

今は、円やかさNO1いい感じの苦味系[深煎りコロンビア]と、春の香り軽やか系[桜ぼんぼりカフェ]です。お試しください。

《深煎りコロンビア》
《桜ぼんぼりカフェ》

各250g
1890円
(税込み、送料、代金引き換え手数料・無料、さかもとこーひー初めての方限定、ギフトはご遠慮ください。)


【はじめての深煎りセット】
深煎り好きのみなさん向けに、お試しのいい感じの苦味系[深煎りセット]を送料無料で用意しました。その時のお勧め《旬・瞬》ないい感じの苦味系250g2つのセットです。

今は、[タンザニア][ミモザカフェ]です。

《タンザニア》
《ミモザカフェ》

各250g
2500円
(税込み、送料、代金引き換え手数料・無料、さかもとこーひー初めての方限定、ギフトはご遠慮ください。)


【はじめての軽やかセット】
苦味の苦手なみなさん向け、お試しの爽やかな軽やか系[軽やかセット]を送料無料で用意しました。その時のお勧め《旬・瞬》な軽やか系250g2つのセットです。

今は、[モカ・イルガチェフェ][桜ぼんぼりカフェ]です。

《モカ・イルガチェフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》

各250g
2400円
(税込み、送料、代金引き換え手数料・無料、さかもとこーひー初めての方限定、ギフトはご遠慮ください。)
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では、また・・・。

 

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*要注意!…さかもとこーひーのコツは…
[挽きは細かく]
[粉の量は少なく]…です!
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手さげラッピング
(大3〜4個用、小1〜2個用、無料)がご好評です。
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【毎月お届けコース】
お届けの量やご予算、お好み等お知らせください。勿論セットでも大丈夫です。セットにプラスしても大丈夫です。価格、送料等は通常のお届けと同じです。(最初はメールでご相談してください)
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いつでも♪《3000円以上(コーヒー)で送料無料!》
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《【代金引換】手数料無料!》
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【何を買ったら良いのか?お勧めは?その他ご質問等お気軽にメールしてください、お待ちしてます。】

【お願い】
冷凍保存した豆や粉を取り出したら、何よりも直ぐに!!袋を元の冷凍庫に戻してください。
冷凍、解凍の繰り返しは劣化を早めます。ジッパー付き袋をその為に使っています。
(豆は2週間以内でしたら、常温保存をお勧めします。粉は必ず冷凍保存をお願いします。)

《コーヒーはフルーツだ!》

2008年3月23日 坂本・丁寧な暮らし・孝文

 

 
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