続 3.15 エスプレッソセミナー
「おいしいエスプレッソセミナー プロの味を極める」
3月15日(水)
柴田書店セミナールーム(東京都文京区本郷)
講師 堀口俊英氏 ・主催 柴田書店
では、今回のエスプレッソセミナーで私の印象に残ったことをまとめてみます。
理想的なエスプレッソの為には、豆の品質、マシーンの性能、マシーンを扱う技術の3つの条件が揃うことが重要であること。
エスプレッソはプレスされたコーヒー粉を90℃のお湯が9気圧、20〜30秒で通
過させる必要があり、マシーンはそれを基準に作られていること。
そして出来た良いエスプレッソはクレマが厚く、持続する。苦味の中に微かに酸味を感じて、その酸味と一体になった甘味やきめ細かなクレマの舌ざわり、立ち上る香り余韻等が魅力になり、その25cc〜30ccの液体はまさにコーヒーのエキスである。(決して苦いだけのコーヒーでは無い)
イタリアのエスプレッソスタイルは30ccの濃厚なコーヒーに砂糖を入れて飲むように出来ていて(これはイタリアの風土や習慣によって出来あがった文化です)、最近はマシーンの性能が良いためシティ〜フルシティ程度のローストが多くなっている。イタリア全体ではアラビカ100%は少なく、ミラノはアラビカの比率が高く、ナポリはロブスタの比率が高い。
マシーンの性能が大きく影響し、家庭用ではなかなか難しく、また営業用でもマシーンによって味に微妙な違いがあるのでイメージするエスプレッソの味のためには豆のメッシュ、量
、ロースト、ブレンド等調整が必要である。(堀口さんのようにロースターとしてレストラン等の客先の要望に応えるにはいろいろなマシーンに対して適応出来るノウハウが必要である)
以上の基本をクリアーするとエキスの魅力を堪能できるコーヒーがドリップに比べて早く抽出できます。この際30ccという量
が重要でこの量でお客様に満足してもらうのが今の日本では結構高い壁になっているらしいこと。
などが印象に残っています。それを踏まえて、エスプレッソの魅力を楽しもうと私が考えると、イタリアンスタイルのエスプレッソのその先にはブレンドもストレートも関係無い、今当店のお客様がお好みで自由に楽しんでいるのと同じようにエスプレッソでもコーヒーのエキスの個性を楽しむようになると思います。(堀口さんも、例えばタンザニア・スノートップの深煎りでオーナーが満足する味ならばブレンドの必要は無いと仰っていました)
「イタリアではロブが入っているとか、砂糖をいれる」とかはナンセンスになります。90℃、9気圧、20〜30秒で淹れた30ccのエキスを楽しめば良いと思います。
上質な深煎りコーヒーならば(極端に言えば深煎りで無くとも可です)それぞれに個性的な魅力があり、飲む方にもそれぞれにお好みがありますから、本場という呪縛から開放されて、コーヒーのエキスの世界を自由に手軽に楽しめます。
ただ、エスプレッソの場合はマシーンという高い壁があります。(実際家庭用は勿論のこと、全自動エスプレッソマシーンでも限界があるそうです)すると、家庭ではなかなか無理なので私は店を移転する時にマシーンを設置して来店していただいたお客様にエスプレッソをサービス(勿論無料)したいと思います。
なかなか良いでしょ!
家庭ではペーパーやコーヒーメーカーで気軽に飲んでいただき、お店に来られた時にはエスプレッソをサービスします。配達や宅配便の方には無理ですが、、、。
そんなエスプレッソの魅力を確認し、将来の夢がイメージ出来たセミナーでした。
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