バランスからアンサンブルへ
最近、MISIAを聴くようになりまして(何を今更でしょうが・・・おじさんなもんで)CDやDVDをしょっちゅうかけてます。
そして、まぁ、こんなおじさんが飽きもせず何度も何度も聴きたくなる魅力的な歌なんですが、きっかけはバックのキーボードやドラム、コーラスからなんです。これが達郎のバックをつとめる腕利きメンバーなんですね。で、聴けば聴く程、それぞれの音が素晴らしい・・・ほんと地味な役割の時でもそれぞれが歌っている。達郎は昔から、歌や曲や歌詞だけじゃなくて、アンサンブルの魅力で勝負しているって云ってるんです。総力戦とも云ってます。
と、云うのも、毎日《ロスノガレス》や《エストレージャ
》《アニバーサリー・2005》を飲んでまして、本当に色々なフルーツ、アプリコットやマスカット、オレンジやフローラルの香りを感じたり、快楽的とも思える甘さや余韻、さきほどの常連さんからのメールにもあったバタリーやクリーミーといったマウスフィールの感覚・・・それぞれが際立っていて、それでいて、魅力的なバランスになっていて・・・そんなこんなを考えたり感じたりしています。
で、カッピングの項目に《バランス》がありまして・・・正直僕はこのバランスをどう点をつけるかなかなか判断に苦しんでいました。素材そのものに欠点があれば、バランスも点数悪くできますが・・・今使っているような恵まれた素材ですと、どれも魅力的なんで、バランスもそのまま良い点数になってますって感じなんですね。僕にとって、バランスが良い悪いとか、バランスが取れてるとか・・・味作りの時に、もう少し頑張って、バランスをほんの少し崩すとか、そんな感じだったんです。でも、そうじゃなくて、バランスが魅力になっているかどうかを気にするようになったら少し点数を付け易くなりました。そんなこんなから、バランスのとれたコーヒーから魅力的なバランスのコーヒーへと最近は少しずつ意識的にフォーカスするようになってきました。
又、コーヒーの評価にコンプレックス、複雑な魅力がありますが・・・今回のコロンビアのカップオブエクセレンス《ロスノガレス1位》と《エストレージャ
3位》を焙いたり飲んだりしていて・・・コンプレックス、バランスからアンサンブルへと何となくイメージが変わってきました。香りや味わい、余韻の印象に色々な様々な魅力がきらめいていて、それがそろって調和している、全体的な魅力にまとまっている・・・そんな感じでしょうか。今迄も、コンプレックスな良さを持ったコーヒーにたくさん出会って経験してきたんですが、なんかそんな経験が蓄積してきたみたいです。
これは、僕が昔使っていた素材、コーヒーのイメージからは想像できないものでした。僕は美味しい苦味やほのかな甘さ、豊かなコーヒーの香り、それがコーヒーだと思っていましたから。バランスも何か2つのバランスを取る、天秤みたいなバランスのイメージでした。それが《アンサンブルの魅力》をイメージして焙煎したりブレンドしたりできるようになるなんて・・・職人冥利につきます。(他の飲み物を見渡してみると、複雑さが魅力になっているような、アンサンブルな魅力のものって無いですね。わりとみんなシンプルですよね。飲み物ですからね、当たり前ですけど。ワインはその点アンサンブルな魅力を持っていますね。勿論、シンプルさも魅力的ですけど。)
では、また・・・。
【ロスノガレス 1位】【エストレージャ 3位】残り半分を切りました。8月のはじめ位迄は大丈夫だと思います。エストレージャ
の方に、深煎り好きの常連さんからリピートが来てますので、先に無くなりそうです。【アニバーサリー・2005】もロスノガレス
、エストレージャ のどちらかが無くなり次第終わりになります、ご了承ください。
【何を買ったら良いのか?お勧めは?その他ご質問等お気軽にメールしてください、お待ちしてます。】
【お願い】
冷凍保存した豆や粉を取り出したら、何よりも直ぐに!!袋を元の冷凍庫に戻してください。
冷凍、解凍の繰り返しは劣化を早めます。ジッパー付き袋をその為に使っています。
(豆は2週間以内でしたら、常温保存をお勧めします。粉は必ず冷凍保存をお願いします。)
《コーヒーはフルーツだ!》
2005年7月23日 坂本・丁寧な暮らし・孝文
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