とっておき
開店当時から良く受ける質問に
「ここの一番美味しいコーヒーを下さい」があります。
「マスターが一番美味しいと思うコーヒーは?」
「マスターが一番好きなコーヒーは?」なども似たような質問です。
業界が何十年と
「ブルマンが最高のコーヒーだ」
「マタリが、、、。」
「あそこのブレンドが、、、。」
等々かけっこのように一着2着があるような売り方をしてきた為か、手っ取り早く一番美味しいコーヒーを試したいのか、せっかちなのか、未成熟なのか、良く聞かれます。
そこで「これが美味しいですよ、最高ですよ」と売っちゃえる性格ならば単純な話しになります。どうも、頑固なのか、理屈っぽいのか、親切なのか全部でしょうが、出来ません。当店は末永くお付き合いできるお客様によって営業ができてますし、一見の冷やかし客相手ではありませんからそんな乱暴な売り方は出来るはずもありません。
そこで、焙き具合による3つのグループ(深、中、浅煎り)を説明して、お好みを伺い、くせの少ない飲みやすいコーヒーを取り合えずお勧めします。お気に召してリピートしてくだされば、徐々にもっとお好みに合うコーヒーに出会うようアドバイスします。
そんな1回で最高のコーヒーには出合えませんし、その時に最高と感じても回数を重ねるともっともっと最高と思えるコーヒーが出てきます。その辺が嗜好品の楽しみでもあります。
当店の自慢は始めての方から何年も飲み続けている方まで単純な美味しさから複雑な香りや味わいが魅力のコーヒーまで品揃えがあり、それを楽しんで飲み分けているお客様がいることです。
しかし、「マスターのとっておきのコーヒーはどういう飲み方をするのか?」という質問には答えましょう。次回です。
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