プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム216

斜面の栽培地

年忘れコーヒー放談

【スペシャルティコーヒー元年】・・・2003年は私にとって大きな節目の年になりました。自家焙煎の豆売り店として10年、ここ数年は国内の問屋・商社から仕入れる品質では満足できず・・・世界に飛び出て、今世界最高レベルと云えるコーヒーを求めてきました。

《カップオブエクセレンス》インターネットオークションも3年目になり、ブラジルCOE1位の『アグア・リンパ』に始まり、ニカラグアCOEも1位、その他エルサルバドルCOE、ベストオブパナマ、コスタリカ・・・
ダイレクトインポートでは『ドミニカ』『エチオピア』『グアテマラ』『ザンビア』『ブラジル・サマンバイア』『ケニア』・・・等々夢だった全量ダイレクトインポートのコーヒーにできました。

そして、12/9(火)の深夜に行われた《カップオブエクセレンス・ブラジル2003》インターネットオークションにおいて、Maruyama Coffee ( Mikatajuku group)として、チャンピオンコーヒー【Fazenda Serra do Bone】を落札できました。
http://www.cupofexcellence.org/DesktopDefault.aspx?tabid=228

小さな個人店の集まりでも力を結集したら・・・大きく厚い壁を越えることができました。コーヒー大好きなみなさんの応援のお陰です。あらためて感謝いたします、本当にありがとうございました!!先週12/7の勉強会でカッピングしましたが・・・フローラル、オレンジ、アプリコット、チョコレートと次から次へと様々な香りが押し寄せる素晴らしさ、明るく輝く美しい印象、甘さの心地よさ・・・と兎に角感動的なコーヒーでした。僕はサンプルローストを担当したのですが、焙いている途中から、そのフレーバーに圧倒されてドキドキしてきました。カップオブエクセレンス・プログラムのパワーがどんどん浸透してきたんではないでしょうか?品質の基準が設けられて、栽培生産メソッドが普及し、素晴らしいコーヒーを求めているコーヒー会社コーヒーマンの顔が見えてきて・・・品質向上の努力が評価される・・・やる気のある生産者にとっては、とっても張り合いのある状況になっているんだと感じています。

また、3回目になる「SCAAコーヒーコンフェレンス」への渡米(今年はボストンでした)や「ブラジル農園の旅」で確実に産地との関係作りを深めています。春にはブラジルから、秋にもグアテマラ、ケニア、アメリカからのお客様が来日されてミーティングしました。

世界のスペシャルティコーヒー関係者とお話しをさせて頂き、産地の状況を知るようになって少しずつ分かってきたことは・・・【最高レベルのスペシャルティコーヒーはとっても少ない!】ということです。《スペシャルティコーヒーはクラフトである》と云われるように、栽培、収穫、精選処理〜にまさに手作りの手間暇がかかります。当然ながらたくさんは作れません。丁寧に丁寧に作ってもどこかにミスがあると魅力が半減してしまいます。優秀な農園であっても、その中の一割二割といったような割合でしかトップクオリティのコーヒーが出来ないのが現実のようです。そんなコーヒーをみなさんにお届けできるように、産地との関係作りを進めていきたいと思ってます。

そして、手にした素晴らしい素材を仕上げるのが私の役割です。サンプルローストをして、カッピング・・・キャラクターを掴み、常連さん超常連さんのお好みを思い浮かべます・・・そこに僕の好みも重ねます・・・
ブレンドでしたら、イメージを作り、ブレンド、カッピングを繰り返します。他のコーヒーと魅力がかぶらないように、違いが感じられるように・・・今までに無いキャラクターの可能性に挑み・・・ネイミングでお化粧をしてあげます。常に注意するのは《スペシャルティコーヒーはクラフトである》ということ。【種からカップまで】丁寧さを忘れないように心がけています。毎日のように届くみなさんのご感想メールが励みになり、味作りの参考・ヒントにもなっています。これからも、お気軽にメールを送ってください、楽しみにしています。

そんなこんなで、2003年はさかもとこーひーにとって【スペシャルティコーヒー元年】と云えそうだと思いました。残り2週間をクラフトの精神を大切に毎日丁寧に丁寧に焙煎していこうと気を引き締めています。

では、また・・・。


【年末年始のお知らせ】

・12/29(月)が最終受付になります。
(12/30(火)からのご注文は、年明け1/5からの発送になります)

・1/5(月)から通常営業になります。

よろしくお願いします。


《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

2003年12月14日 坂本・アルチザン・孝文

 

 
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