プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム205

カッピングテーブル

美味しさはどこにある?

夏前から順調にダイレクトインポートの素材が入荷しています。まず「エチオピア・モカ」「グアテマラ」そして「ケニア」・・・これらさかもとこーひーのベースになる豆の他にも・・・「ドミニカ」「ケニア・キリニャガ」「コスタリカ・ラローサ」等限定のスペシャルロットも順番にご紹介してきています。楽しんでもらえたでしょうか?最近は「ケニア・キリニャガ」の深煎りのリクエストが何人かの常連さんから届いています。以前の「深煎りケニア」も好評でしたので・・・タイミングをみてデビューしたいと思います。お楽しみに♪

こんな素晴らしい素材は、各産地の優秀な生産者のみなさんの努力無しでは生まれません。立地・土壌・気候等に恵まれ、栽培・収穫・精選と丁寧に丁寧に作られた成果ですね。先週のプロのつぶやきで書いたように、僕は職人として焙煎・カッピング・ブレンドのスキルアップに努めていますが・・・素材に無い魅力はどう焙煎してもでてくるわけがありません。そして、素材に恵まれて、キッチリ焙煎しても、それを喜んで、楽しんでくれるお客様がいないことには・・・。とっても素晴らしいお客様に恵まれています、ありがとうございます。

今朝、志の輔新古典の世界パルコ劇場のチケット予約を無事済ませました。毎年暮れの独演会で、創作新作落語を発表してます、8年目、ず〜っと行ってます。志の輔師とは年が近いのでドンピシャに感覚が合って楽しいです。この年末の渋谷パルコ劇場での会は、他の会場とは違って、お客さんがかなりまとまっているように感じます。まぁ、志の輔マニアとでも云いましょうか。千葉等の会場では同じ志の輔師の会でも、落語を普段見に行かないおばさんおじさん、NHKやコマーシャルの志の輔しか知らないお客さんがほとんどなので、雰囲気が違ってきます・・・勿論それが悪いということでは無いです、それぞれのお客さんに喜んでもらえるのが良いのです。でも、パルコ劇場の時はお客さんがまとまっているので、普段出来にくいところまで踏み込んでいるように感じますね。反応がとっても心地よいのです。そうすると演者も乗ってきますからね。(ただ、通とかマニアだけの濃すぎる閉鎖的な雰囲気になるとつまらないですよね。その点、開放的で明るい雰囲気なのが良いのです。さかもとこーひーも同じ方向を目指しています。)

演者と観客の間に、その時だけの一瞬の幸せな何かが生まれるんですね。日にちや会場が変われば・・・微妙に違ってきますからね。そして、全てが終わって、幕が下りて、又上がり、最後の挨拶になります。その時の挨拶とお客さんの温かい拍手、その一瞬を味わう為に毎年行っているのかもしれません。とっても静かに元気が出てきます。達郎のライブも同じような空間です。それを支えているのはクオリティの高い芸ですが、演者とファンの間に漂う心地よさが好きです。帰り道に感じる余韻の良さも最高です。達郎のライブパンフレットには挨拶の最後に決まって・・・『私のコンサートにはPA、照明、舞台装置、楽器テクニシャンなどの多くのスタッフたちの努力や優秀なミュージシャンたちの協力によって支えられて云々・・・何よりもコンサートを成立させるための真の主役は観客のみなさまであり、成功させる原動力はこの場のお客様のあたたかいご声援であります』そんなことが書いてあります。達郎はファンクラブの会報で、ツアーの後などに、仙台ではどうだった、東京は、大阪は・・・会場によるお客さんの反応や雰囲気を語るときがあります。ほんと、生き物って感じですね。

さかもとこーひーにしても、素晴らしい素材を生産してくださる産地の方々の努力、そして、さかもとこーひーを楽しんでくださるお客様に支えられて、自分の理想とするコーヒーを目指していけるのです。素材以上の魅力はどう調理しても無理ですし、うちのコーヒーを楽しんでくださるお客様がいなければ店は成り立たず、僕が感じる魅力に共感してくれるお客様がいなければ、同じコーヒーでも違ったスタイルで提供しなければ成り立ちません。僕のイメージを伝えると云っても、うちの常連さん超常連さんの好みは常に意識しています。これなら、喜んでもらえるかな?これだと魅力が伝わりにくいかな?・・・それで、感想を頂くととっても励みになるんです。プロとして譲れない範囲は守りますが、お客さんの好みも反映するんですよ。

そう云っているうちに、《ニカラグア・カップオブエクセレンス》の1位チャンピオンコーヒーが入荷します。入ったら毎晩テスト焙煎を繰り返して・・・最高の状態でデビューします。まだ発売日は未定ですが、ご期待ください。春の《ブラジル・カップオブエクセレンス・アグア・リンパ》以来のトップ中のトップコーヒーです。69kgが3袋ありますので、たっぷり楽しんでもらえると思います。アグア・リンパの時は数量制限があってご不便おかけしましたが、今回は大丈夫です。サンプルでキャラクターは掴んでいますが、さて、実際にどのように料理焙煎するか・・・職人至福の瞬間がもうすぐ訪れます。ご期待ください。

http://www.nicaraguancoffees.com/winning_down.html(ニカラグア・アシエンダ・サンタローサ)

《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

2003年9月27日 坂本・COEニカラグア・孝文

 

 
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