プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム181

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メールde珈琲塾・2003、卒論スペシャル

リニューアル後、安定して塾生が訪れている《メールde珈琲塾・2003》ですが・・・忙しさにかまけて、せっかく提出してくださった『卒論』のアップが遅れています。申し訳ありません!今週は、その溜まってしまった4人の方をご紹介します、どうぞ・・・。

☆タイトル 「珈琲塾の卒論 」・M さま

珈琲塾、終わってしまうのが残念無念です。塾長に薦めていただいたカフェプレス、購入して使わせていただきました。これまで、ドリップ一辺倒だった僕にとって、衝撃的でした。ネルより香りが強くでますし、僕の個人的な感覚かもしれませんが、豆の個性がより強く出るように感じられました。昔、カフェプレスで淹れたコーヒーのエグさにやられて以来、断固拒否してきましたが、あれはきっと良くない素材だったんだと思います。漠然と「プレスがお勧め」と言われたとしても、「あぁ、手軽だからお勧めってことね」と聞き流してしまいがちですし、僕は実際そうでした。それに、なんだか、淹れるのに手間を掛けなくては美味しいものはできないと思ってしまいます。

でも実際は、『産地の方や加工してくださる方など、つまりは僕達の手元に届くまでに関わった人たちがビックリするくらい手間をかけてくれている物であるから、僕らが手間を掛けなくても(むしろ手間を掛けない素直な淹れ方のほうが)十二分に美味しいのだ』ということに気づきました。

塾長のコラム(全部読破しました!)や、「根拠に基づく」オススメのおかげで、そんな解釈に至り、納得して購入させていただきました。生来、納得しないと動かないタチなもので、それがなければ一生買わなかった自信アリです。(笑)僕は現在、カフェプレスとハンドドリップを、併用して淹れています。淹れてる時の感覚の違いもそれぞれですしね。ハンドドリップは、気分によっては淹れててほのぼのしますし、カフェプレスは楽チンです。

さかもとさんのコーヒーは、どれもプレスのほうがおいしいと感じました。塾長がおっしゃる「どれもクリーンカップの目指している」ということと関係があるのかどうかはわかりませんが、プレスで淹れても嫌味がなく、微細なものまで含めて複合的な香りを楽しめるように思われます。(僕は素人なもので、どれがどんな香りか、とまではわかりませんが・・・。)また、後味が非常によく、それが長く続きます。(上質なコーヒーオイルのおかげでしょうか??)

ただ、僕の保守的な貧乏舌のせいかもしれませんが、上質な資材を使い、「ドリップで丁寧に成分を選択して淹れたからこそ得られるおいしさ」もあるように思います。香りの繊細さ等は少ないが、それ以外の魅力を強調したタイプのコーヒーとでも言いますか・・・。焙煎具合にも関係があるように思うのですが(例えば、香りが最大限に生かされる焙煎ではなく、嫌な味も生まれるが、そのとき同時に生まれる独特な味のようなもの。それのうち嫌な味を濾して味わう。といった感じです。)、「極めて深い焙煎で、苦味が激しく繊細な香りも飛んでいますが妙な甘さがあるもの」などがそれに相当する気がしますが、よくわかりません。クリーンカップとは程遠く、1杯飲んだらもういらないってものが多いように感じます。もしかしたら、ただ単に、慣れ親しんだ味に美味しさを感じているのかもしれません。母親のカレーみたいに。(笑)

とはいえ、さかもとこーひーは、このままの方向にガンガン進んでいって欲しいです。さかもとさんのコーヒーは、どんどん飲みたくなる感じで、ガブガブ飲めてしまいます。皮肉にもそういうコーヒーは得てして高額で、ガブガブ飲めないものですが、販売方法や経営努力によって解消されています。そこが、気軽に美味しいコーヒーをたくさん飲んでもらおうというコンセプトにぴったりだと思います。さらにカフェプレスの普及で、その方向への進歩に拍車が掛かるように思います。なんだかんだで僕も、このコーヒーの消費量が多くなりそうです。

だらだらと書いてしまいましたが、最後に僕が言いたいことは、「おかげさまで、楽しみとシアワセの幅が大きく広がりました。ありがとうございました。」ってことです。

素晴らしい素材を得るための努力、その素材を最大限に生かす焙煎やブレンドへの努力、気軽に飲める価格設定などへの努力、これらがあって初めて、僕たちはいろいろな楽しみ方ができるのですね。塾とコラム、ヘタな大学の授業よりよほど勉強になりました。(笑)本当にありがとうございました。

(Mさん、感激です!伝え方が難しくて・・・四苦八苦していますが・・・僕の伝えたい魅力や考えを、そのまま感じ取っていただけたようです。今の素材のクオリティ、それを活かす焙煎、ブレンド・・・すべての基本になるカッピング・・・全国の仲間と出会って出来上がったものです。Mさんのお言葉は、その仲間全員の喜びです。励みになります!それと、「ドリップで丁寧に成分を選択して淹れたからこそ得られるおいしさ」・・・お母さんのカレーは、別格ですが・・・僕も昔そのように淹れていましたが、今そのコーヒーは喉を通りません、時間という魔術師が解決してくれそうです。)


☆タイトル 「昼寝中の楽しみ 」・おねー さま

5回のメール、あっという間で楽しく読ませていただきました。さかもとさんの語り口がおもしろく、”どんな人なんだろう。。。やっぱ達郎さんのラジオ聞いてそうだから私よりは年上かも・・・”とか、”どんなところでお仕事してるのかなぁ”とか(^^)色々想像したりして・・・ひょんなことからたどり着いたさかもとさんのHPでしたが、ここ最近一番のヒットでした。

うちには生まれてやっと1年経つ娘がいるのですが、まだまだお昼寝が多くて家の中ですごす時間が多いのです。最近やっとおっぱいの量も減り(今までカフェインの影響が気になるのであまり飲めませんでした。刺激的だったらすみません^^;)、好きなコーヒーをバンバン飲めると思ったけど何か物足りない・・・結局おいしくなかったんですよね。時間がなかった今まではインスタントを入れるのが精一杯。飲めれば十分。外に出てコーヒーのお店に入って、ひとりでぼーっとする時間もないし。でもそろそろ余裕が出てきたので味にこだわりたくなった・・・そんな時にここを知りました。

””カフェプレス”って引き出物にもらったあのこと?そういえば旅先の香港のホテルでは、これでよく飲んだなー”とか、”ふーーん。手でグルグル回すミルじゃなくてもおいしく挽けるんだー”とか、かなりお勉強になりました。

で、ミルを親戚の電気屋さんで早速仕入れ(すみません、さかもとさんから買わなくて・・)準備万端整っていますので、あのーー、豆を送っていただきたいんですけど・・・・色々試して味わってみたいと思います。娘のお昼寝の時間がますます待ち遠しくなりそうです。
(さかもとこーひーの常連さんには、ふたつのタイプの方々がいらっしゃいます。コーヒー好きなのは・・・共通していますが・・・味や香りの違い、抽出方法等とっても詳しい方々・・・そして、コーヒーのあるほのぼのな時間が好きで、でも不味いのは嫌な方々。そんな方々の為に・・・《ニコニコほのぼのワクワク》な毎日をお届けしようと思っています。我が家の息子は19と11ですが・・・幾つになっても赤ん坊の頃が思いだされます。ご両親の機嫌良さはお子さんに伝わりますから・・・コーヒーでほっと一息いれて、ご機嫌な毎日をお過ごしくださいね。達郎は僕の3年先輩です。)


☆タイトル 「卒論レポート」・狩 さま

大変遅くなりました卒論レポートです。2回目の受講になりましたが、レベルアップを感じます。仕事柄農業もそうですが、作っている生産者?が最も美味しい食べ方を知っている!ということですね。

「さかもとこーひー」が普段飲んでいる飲み方を紹介してそれを珈琲大好き!!な人たちが、各試行錯誤しながら自分にぴったりあった飲み方を見つけて、にんまり〜(^^)としながら
スペシャリティコーヒーを飲む姿があるんじゃないかなぁと思っています。
 
話は変わりますが、世間では、産地偽装問題とか無登録農薬問題で、消費者自身が疑心暗鬼になっていて、しきりに「トレサビリティ」がまるで流行語のように飛び交っています。けど、不思議と敏感な人たちも案外<珈琲>については、あまり気にしていない様な・・・不思議ですね。まぁ珈琲自体の日本での不幸な歴史?経過もあると思います。ですから私も「from seed to cup」という考え方には大賛成です!!
 
ぜひ、珈琲自家焙煎店方たちが「from seed to cup」を何らかの形で珈琲大好き!な人たちに発信して欲しいです。そうすれば産地の人たちの思いが思いっきりこもった<スペシャリティ珈琲>が飲めそうな感じがします。もちろん珈琲大好き!な人たちもしっかり情報をつかむことも大切だと思っています。

随分と難しいことを書いてしまいましたが、現在は、私もカフェプレスやソロフィルターで飲むのが日常の習慣みたいなっています。不思議ですねぇ〜。1年前まではペーパー一辺倒だった人が思わず笑っちゃいます(笑・笑・笑)これからも美味しい(この言葉につきます!)珈琲と情報を提供してください。

(超常連さんの狩さんです。ご夫婦で農業の指導?関係のお仕事だったと思います・・・そして美味しいものが大好きなんですよね。生産者の方が、もっともその素材について知っていると思いますが・・・僕は、その素晴らしい素材の活かし方をもっとも知っているプロでありたいと思っています。また、欧米ではコーヒーもかなりトレサビリティが求められるようになってきたようです。「from seed to cup」を大切にして、はい、食の原点にむかっていけそうですね。これからもよろしくお願いします。)


☆タイトル 「留年って、あります?」・jonaiya さま

あっと言う間に終わってしまい、卒業でよろしいのでしょうか?と言ったような感想です。都会(と言っても田舎ですけど)から田舎(更に田舎)に帰って早、1年がたち、珈琲と言えばスーパーの特売品を買っていました。会社勤めの時は1杯19円のオフィス用の珈琲を飲んでいました。都会にありがちなCafeもなく大手シアトル系も車で2時間。昔ながらの喫茶店はあるのですが少し恐くて入れません。(いつの豆やら)

キャンプが好きで、外ではパーコレータとか直火式のエスプレッソを主に使用していましたが家でもおいしいエスプレッソが飲みたくなり、探してはみたのですが田舎には良いお店が無く、最終手段で自分でマシンを購入して楽しみ始めたばかりです。その中でおいしい珈琲豆を探しているうちに坂本さんのところへ辿り着きました。

HPを拝見して勝手に親しみを感じてしまい、珈琲に対するお考えとかお気持ちをフムフムと納得しながら時間を見てはバックナンバーなどを見たりしております。

珈琲塾を終えて、ついに金属フィルターとカフェプレスも購入してしまい日々珈琲器具の増える毎日です。その割には、味についてはまだまだと思い悩んでおります。どの器具で入れても、非常に美味しいのですが坂本さんのおっしゃるスパイシーとかスィートとかチョコレートと言った表現がどの部分か日々探ながらといった感じです。

この辺が、限定品とか少し高い珈琲に手が出ない要因かもしれません。(品質の良い豆でも、美味しいの一言になってしまいそうで)これから、少しづつ楽しみながら試して行きたいと思います。

現在、気軽に珈琲を楽しんでもらえる場所を作ろうと計画しているところで、店鋪は無理なので都会によくある、車での移動カフェを目標に試行錯誤の日々を送っております。本来ならこの事を最初に書かなければ行けなかったですね。(すみません)ものすごい、珈琲好きな訳でも無く飲食店で働いていた訳でも無いので、恥ずかしくつい最後の方になってしまいました。できれば、そのお店では坂本さんの豆を使いたいなどと勝手に思ったりしています。これからも塾長の下で少しづつ勉強して行こうと思っております。ありがとうございました。
 
(こんにちは、jonaiyaさん。卒論のアップが遅くなってしまいました、おまちどおさまです。味についてのお悩みはその後どうですか?先日は『《旬・瞬》カフェCセット』や『アグア・リンパ』をお届けしましたが・・・きっと、そのキャラクターの違いを楽しんで頂けたと思います。スパイシー、チョコレート、フルーティなどは・・・《旬・瞬》コーヒーのほうが感じやすいと思いますよ。『はじめましてAセット』は、飲みやすい基本的なコーヒーですから・・・勿論スペシャルティコーヒーですが・・・あんまりキャラクターが強くなりすぎないタイプなんです。それと、コーヒーをお仕事にするんでしたら・・・まずは、『量』をこなすのが、最初に大切だと思います。ひたすら、飲んでいると・・・ある日、気がつきますよ。先日読んだ本に『量質転化』という言葉がありました。スポーツや芸事、勉強その他・・・まず、『量』をこなすことが大切で・・・それがあるラインを越えると・・・『質』の世界に入る瞬間が訪れるそうです。がんばってください。どうもありがとうございました。)


如何でしたでしょうか?素晴らしい卒論ばかりですね。僕は、このサイトをスタートしたのは・・・【コミニケーション・ツール】にしたい!・・・そういった気持ちからでした。今はほとんど【スペシャルティコーヒー通販専門店】になっていますが・・・お店での接客をしていても、その短い時間では、なかなか《スペシャルティコーヒー》の魅力を伝えきれないもどかしさを感じるんです。そんな壁を越えるひとつのツールとして、情報を発信し続ければ何か可能性が見えてきそうだと思っています。みなさんのメールが励みになっています、これからもよろしくお願いします。(卒論を提出してくれる方は、メールde珈琲塾受講生の10%無いかな?・・・気軽にお申し込みくださいね。)

では、また、来週。

(追伸)
いよいよ《ボストンSCAA大会》が近づいてきました。
*4/23(水)〜4/30(水)・・・お休みです。
*4/22(火)が最終受付になります。
*5/1(木)から通常営業します。
 よろしくお願いします。

《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

 

2003年4月5日 坂本・夏への扉・孝文

 

 
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