ハートバレンタイン・カフェとザンビア・テラノーバ
年が明けて・・・1月の半ばになってくると、【ハートバレンタイン・カフェ】【ザンビア】の季節ですね。はい、今週は通常の仕事の合間をみつけては・・・テスト焙煎、カッピング、ブレンディング、カッピングと繰り返して・・・去年よりもさらに《バージョンアップ》して、みなさんにお届けできます、嬉しいです。
昨日電話で仲間と話していたときに・・・『なんか、去年のザンビアよりも、とっても上質な・・・個性的なんだけど、品の良いキャラクターなんだよね、テラノーバが・・・。』『デリケートだし、勿論スィート、スパイシーなんだけど・・・複雑さ・コンプレックスに粗さが無いんだよね〜。』『今年のテラノーバは去年よりも、また良くなってるのかなぁ〜。』そんなことを僕が云うと・・・『坂本さん、それって、去年の我々じゃ、そこまで焙けてなかったんじゃないですか。』・・・う〜〜。グサグサっときましたね。
そう云われると・・・確かに、最近の焙煎やカッピングの進化によって・・・微妙な表面焼け、水分の抜き具合をしっかりコントロールできるようになってますから・・・そのとおりかもしれません。
『おぉ、いきなり、ツボを突いてきたねぇ〜、そういうことだろうね〜。』『いけないよね、自分の焙煎を棚に上げといて・・・素材を云々しちゃね〜、うん。』
そんな話しが楽しい我々おじさんも若手もいる焙煎仲間ですが・・・まず【ザンビア・テラノーバ】のお話しからいきましょうか。
ビクトリアの滝やアフリカ象で有名なザンビアですが・・・ここ数年日本でもずいぶんと取り入れるお店が増えてきましたね。一般的にその特徴は・・・《スパイシー》《チョコレート》と云われています。
では、そんなザンビアのなかでも、とりわけ質の良さが有名な【ザンビア・テラノーバ】を焙いてみましょう。(テラノーバ・・・新天地、という意味だそうです。)
まず、「やや深煎り」と「深煎り」の2つを焙きました。もうザンビアの焙煎は慣れていますので・・・思いどおりに進行します。ロースティングポイントだけの問題ですね。
どちらも、とても柔らかな印象です・・・ザンビア特有の個性が、品良く漂ってきます。色々な要素が絡み合って・・・何て云ったら良いか、上手く表現できない、そんな味わいと香りです・・・そんな感じが、コンプレックス・複雑さですね。すこしの間があって・・・チョコレートが心地よく感じられてきます。余韻を包んでいるのは・・・コーヒーでスパイシーと呼ばれる香りですよ。
さぁ〜、どちらも美味しいんですが・・・が・・・しかし、僕としては、まず、この【ザンビア・テラノーバ】をうちのお客様に・・・はっきりと印象付けて・・・忘れられないコーヒーにして・・・届けたい。
その位の魅力的な、他に無いキャラクターを秘めていると思うんです。
今ここに、すっかり冷めてしまった【ザンビア・テラノーバ】がありますが・・・ひとくち飲んでみると・・・冷たい味わいと一緒に・・・とてもクリーンで滑らかな口当たり・・・マウスフィールの良さを引き立てているのは、強くも弱くも無く、品の良いアシディティ・・・そして全体を包んでいるスパイシーな複雑さです。苦みや酸味といった印象は浮かんでこないですね。最後に舌に残るのは・・・爽やかな甘みです。
そんな仕上げにするために・・・最初の「深煎り」よりも・・・あと2℃深く焙きました。そうすると、狙い通りに・・・「スィートネス」がパッと前面にでてきて・・・同じチョコレートでも「ビターチョコレート」のフレーバーが印象的になってきました。味わいよりも香りがビターチョコレートの感じなんですね。
(深く焙いたら・・・苦くなりそうなもんですが・・・ところが《スィート》になるんですね。)
はい、いつもながら、話しが長くなりましたが・・・
どうぞ、他のコーヒーには無い魅力を、お楽しみください。
【ザンビア・テラノーバ】(《旬・瞬》ですが・・・無くなってきたらお知らせします)
1800円/500gパック
1200円/250gパック
次は、そんなザンビアをメインに使った【ハートバレンタイン・カフェ】です。
「ザンビア」と「バレンタイン・カフェ」と、どちらにしようかと迷ったら・・・僕は【バレンタイン・カフェ】をすすめます。その位、狙い通りに、気に入ったブレンドですし、どなたにもおすすめできます。
実は、ザンビアの《スィート》で《ビターチョコレート》のキャラクターは・・・この「バレンタイン・カフェ」の為に用意したようなものなんです。その魅力を使って・・・恋はハ〜〜〜ァト♪ハ〜〜〜ァト♪ハーーートで♪・・・・日本中がチョコレートの過剰在庫になる、この季節に・・・最近ずいぶんと増えている高級チョコレートショップからこどもから大人までお馴染みのチョコレートまで・・・コーヒーとチョコレートの幸せなフードペアリングをお届けしますね。
「ザンビア・テラノーバ」に合わせたかったのは・・・【深煎りケニア】です。この為にいつもは中煎りにしているケニアを『深煎り』にしました。その《フルーティ・シトラス》な良さ、美味しさに奥行きを加える《アシディティ・マウスフィール》・・・これを深煎りにして、チョコレートな感じにピッタリ合わせました。
カッピングしたら・・・もうイメージどおりで、ご機嫌です。と、云っても、ザンビアと深煎りケニアだけのブレンドではありませんよ。もうひとつ使っています。
え〜〜〜、そんなふうに出来上がった【バレンタイン・カフェ】の魅力は・・・《ミルクチョコレート》と《フルーティさ》です。ビターなチョコレートと一緒でも、スィートなチョコレートと一緒でも・・・勿論チョコレートケーキでも・・・ぜひ、このフードペアリングによってしか味わえない世界をお楽しみください。
チョコレートに合うくらいですから・・・ミルクともバッチリ美味しいですね・・・カプチーノ・ラテ・カフェオーレ、おすすめです。エスプレッソ好きな方には・・・イタリアスタイル、シアトルスタイルにも無い・・・ここだけの、エスプレッソの世界をお届けします・・・そんなバレンタイン・カフェです。
【ハートバレンタイン・カフェ】(〜2/28迄です)
1800円/500gパック
1200円/250gパック
*深煎りケニア、ここを見た方だけに、販売します、
オーダーフォームでは『連絡欄』にご記入ください。
(他ではインフォメーションしません、量があんまり無いんです。)
【深煎りケニア】(〜2/28迄です)
2100円/500gパック
1400円/250gパック
では、また、来週。
《ニコニコほのぼのワクワクな、
《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》
2003年1月19日 坂本・。・孝文
(付録)
「ザンビアはアフリカ内陸の熱帯の国で、広さはアメリカのテキサス州程あり、独自の文化、言語をもつ73もの部族がこの国で生活しています。
アフリカ最大の湖タンガニーカ湖の最下部、ザンベジ側の源、
壮観なビクトリア滝、アフリカ象を始めとする多種野生動物、
そして広大な自然、様々なトピックがあります。」
「ザンビアにおけるコーヒー栽培は1980年代にスタートしました。
1985年にコーヒーの輸出が始まりました。生産量は1985年に330トン程度の少ない量でしたが、2000年には5,700トンにまで増加し、1000万ドルを稼ぎ出す程になっています。
コーヒーの生産コストは比較的低いのですが、同国は内陸に位置する為、輸出コストは高いのが現状です。南アフリカの輸出港ダーバン迄の長い陸送手段はトラックです。」
「そのよう不利な条件下で素晴らしいコーヒーが生産されています。
力強いそして生き生きしたアロマ、かすかなスパイスを感じさせる風味、バランスのとれた風味、中庸な酸味とコク、そしてアフリカ特有の非常に特徴的で複雑な風味が欧米のコーヒーエキスパート達を魅了しています。
風味、甘味、綺麗な風味、赤ワインを思わせるような風味と心地良い酸味があります。
北欧への輸出が主でありましたが、近年アメリカや日本への輸出が増加しています。」
「ザンビアの殆どの生産地域は、標高1,200m以上です。収穫時期は7月から10月迄となっています。
4500ヘクタールの生産地域のうち125ヘクタールは小規模農家です。
品種はブルボンもしくはブルボン系の交配種で、固く丸い青緑の生豆です。」
これが資料からの紹介文です。
まだ20年ほどの珈琲栽培の歴史ですが・・・最近はスペシャルティ珈琲の新星としてとても注目されています。
ほのかなチョコレートとスパイシーさ、やさしいスィートネス甘さがふっ・ふっ・と交互に押し寄せてて、他の産地には無い、ザンビア特有のキャラクター個性が素晴らしいです。 |