プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム142

ロスガトス、ポロアルトの店内

2002年アメリカ珈琲の旅(6)ロスガトス、ポロアルト

 もう、あの「2002年アメリカ珈琲の旅」から2ヶ月も経ってしまいました。 先週、先々週は、『カップオブエクセレンスのグアテマラとニカラグア』を連続ゲットし、時間が、どんどん進んでいます・・・ワクワクしますね。

 そんなわけで・・・「2002年アメリカ珈琲の旅レポート」も今週で大団円、おつき合い、ありがとうございました!

 今回の旅では、去年お会いした方々に嬉しい再会をすることができました。 ロスアンジェルスを離れる前に、そのお話しを少し・・・。

 まずは、エスプレッソ選手権の司会のジョージサバドさん。 彼の誘いで、去年、尾道バグの郷さんが飛び入り参加しましたが、憶えていてくれて、にこやかに迎えてくれました。 今年は、鹿児島ムッフカフェの塩屋貴ちゃんが飛び入り参加しました。 若い女性オーナーですが、姿勢も笑顔も素敵でした。 カプチーノのきめの細かさは審査員の評価が、とっても高かったですよ。 言葉も分からず、よその豆ですし、初めてのマシンのセッティングもいきなりで、なかなか、勇気のいる参加ですよね・・・これからが楽しみです。

 その、エスプレッソ選手権に、もうひとり知り合いが参加していました。 シアトルの「エスプレッソヴィバーチェ」で、去年僕らを気持ちよく迎えてくれたバリスタの彼です。「エスプレッソヴィバーチェ」は、ブースを出していたので、彼の淹れた、エスプレッソやカプチーノ、そして、David Schomerさんの淹れたラテも頂きました。

 もうひとり、ピーツコーヒー&ティーのDoug Welshさん。(director of coffee purchasing)彼は、メキシコのパーティーでお会いしました。 嬉しかったですね〜〜。 素敵な奥さんとご一緒で、開店したばかりの日本のピーツコーヒー&ティーのことを、逆に聞かれてしまいました。

 そんな、嬉しい再会をして、SCAAコンフェレンスの会場から、ロスアンジェルス近郊の、パロアルトとロスガトスという町を訪ねました。

 『Los Gatos Coffee Roasting Company』の訪問が目的です。 去年は、ピーツコーヒー&ティーを訪問し、さて、今年はどんなコーヒー屋さんに行ったら良いかなぁ〜〜? と思っていました。

 そこで、軽井沢丸山健ちゃんが、去年知り合った何人かの方にメールで推薦してもらいました。 そんな中のお店が、『ロスガトスコーヒーロースティングカンパニー』です。

 ロスガトスとパロアルトという4万人位の小さな町で、地域に根ざして3店舗を展開しているスペシャルティコーヒーロースターです。

 ピーツコーヒー&ティーは大きな会社ですので、我々個人店の集まりのグループには、小さな会社も参考になるだろうと、訪ねました。

 その、テリー・ホープ社長とは、コンファレンスの会場で、偶然にお目にかかれました。 その時、ロスガトス訪問の件をよろしくお願いします とご挨拶したら、彼女が包み込むような笑顔で我々の訪問をかんげいしてくれました。 失礼ながら、多分、50代だと思いますが、とにかく、チャーミングで・・・ステキでした♪ あんな笑顔は、優しさと実践に裏付けられた自信と、両方がしっかりないと、出来ないでしょうね。 そんなオーナーのお店がますます楽しみになりました。

 そして、まずは、パロアルトです。 取りあえず、朝7時前に近所のピーツコーヒー&ティーに行きます。 お店の前のベンチに座って、のんびりコーヒーを飲んでいると、来るは、来るは・・・出勤前の車、犬と一緒の散歩の方・・・どんどんお店に入って、コーヒーを手にしていきます。 知り合いと会った人は、にこやかに立ち話を5分10分しています。う〜〜〜〜〜ん、ニッコリです。 そうそう♪ こういった雰囲気が好きで、この商売しているんだよな〜〜〜。

 午前中は、パロアルトショッピングセンターにあるお店を訪ね、午後は、ロスガトスに移動して、ともに、とってもフレンドリーなスタッフが歓待してくれました。

 色々なお話しをしてくれて、質問にも丁寧に答えてくれましたが、特に印象的だったのは、「お客さんが残していったコーヒーに対して何が問題なのか? 何が好みでないのか?を直接、聞き入れて改善していく。」「自分たちの店のことは、自分たちで判断して決定しなさい。余所の店やセミナーで良いと云われても、決定するのは、自分です」と言った言葉に代表されて、スタッフは「研鑚を重ね、自分のスタイルを確立してそれを信じる事」を強調していたように思います。 経営者のお客や品質に対する真摯な思いが従業員に届いて、彼らも自分の仕事に誇りを持っているように感じられました。 そんな事を何十年もかけて築き上げてきたお店です。

 ホープ社長の意向が反映しているスタッフは素晴らしい人たちでした。フレンドリー・ホスピタリティーそんな言葉が浮かんできます。

 ロスガトスのような小さな町で、地域に根ざしてしっかり展開しているロースターがあることを知って、 とても励みになりました。 お店の哲学と商品、クオリティーが大事だなと思いました。

 最後に、僕は、「ブレンドを全種類お願いします」と手間のかかる注文をしないでは、いられませんでした。 帰国後、毎日、そのブレンドをカッピングカッピングしました。 あまりにも、たくさんのことを学ばさせて頂きました。 コーヒーワンカップワンカップがとっても饒舌に語りかけてきました。 どうだい、このフレーバーは・・・こっちはどうかな?・・・こんな魅力もあるよ・・・うちの常連さんは、これが好みなんだ・・・こういったバランスはあるかい?・・・。

 来年は、ボストンでSCAAコンフェレンスがあります。 それまでに、僕はどこまで、成長できるでしょうか? 素材・焙煎・ブレンド・カッピング。 そして、サービスは、にこやかに、フレンドリーに、進化できるでしょうか?

 目標が、またひとつ、できました♪          

 では、また、来週♪
 

《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

 

2002年7月7日 坂本・今日は七夕・孝文

 
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