プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム136

再会

2002年アメリカ珈琲の旅(1)アナハイム

 僕の頭の中は、ぐるぐる・ワクワク・もやもや・・・・どちらかと云うと、あんまり浮かれてはいませんでした。 これが、「2002年アメリカ珈琲の旅」を通しての、印象です。 初めて参加した、去年のマイアミSCAAでは、発見、新鮮、出会い、ワクワク・ニコニコ・爆発、そんな感じでしたが・・・あれから1年経って、今の自分、さかもとこーひーを考え、この1年を振り返り・・・これからのスペシャルティ珈琲を見つめ、目指す・・・そんな旅でした。

 では、12人の仲間と行って来た、珈琲の旅レポートです。 何回になるか分かりませんが、よろしくおつき合いください♪

 今回の旅は、5月3日〜9日、ロサンゼルス近郊のアナハイム(ディズニーランドで有名ですね)でのSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)コンフェレンスとその後の、サンフランシスコ近郊のパロアルト、ロスガトスでの、「ロスガトスコーヒーロースティングカンパニー」訪問になります。

 まずは、飛行機の出発が、4時間遅れの午後9時になって、やれやれ、旅立ちました。 アナハイムはロサンゼルスから30分位で、今回はバスをチャーターしていたので、順調にホテル着・・・すぐに会場のコンベンションセンターへ。 すでに、基調講演が始まっていて、ぎっしり満員の会場は、拍手と笑いが渦巻いていました。 その後は、歓迎レセプションがあるので、気持ちはそこでの夕食にいってました。

 と、いうのも、去年のマイアミでは、勝手が分からず、うろうろしているうちに、テーブルは無いし、デザートまでいかないうちに、きれいに無くなっていて・・・残念な思いが、1年後になっても、メンバーの心の奥深くに残っていたんです。

 今回は、しっかりテーブルを確保して、さぁ、明日に備えて、エネルギーを補給しようと、思っていたら・・・テーブルには・・・山盛りのケーキやアイスクリーム・・・みんな、夕食の当てが外れて・・・いたら・・・・突然・いきなり・・・最初の出会いが訪れました。

 カップオブエクセレンス、サマンバイア農園のオーナー《カンブライア氏》です。 あっと云う間に、笑顔笑顔笑顔で、握手握手握手。

 去年のマイアミでのブラジル主催船上パーティで知り合ったカンブライア氏、若いけれどもとても熱心で優秀なオーナー、そんな印象だったカンブライア氏のサマンバイア農園が、見事に《カップオブエクセレンス》に輝き、オークションでは、丸山珈琲を代表として、我々が落とし・・・全国のみなさんに届けることが出来ました。

 みなさんのサマンバイア農園に対する感想は、丸山健ちゃんが、彼にメールで伝えてありました。

「とっても甘い」「コクが心地よい」「香りが・・・」「余韻が・・・」それを、とても喜んでくれていました。

 生産者の方が、消費者の声を身近に受け取ることはあまり無いのだそうです。 健ちゃんの通訳で、我々メンバーの喜びを次から次へ伝えました。

 そんな大きな渦の中にいながら・・・じ〜〜〜ん、としたり、ふ〜〜〜〜っと、したり・・・僕の頭の中は、ぐるんぐるんしていました。

 もう、サマンバイア農園は売り切れて・・・一粒も無いですよ!って云ってるのにも関わらず・・・いまだに来るサマンバイア農園の注文・リピート! そして、去年のグアテマラ、ダニランディアやアルコ・イリスのリピートも、まだまだきています。 どうもすみません! 残念ながら・・・もう無いんです。 そう、謝ると・・・そぉ〜? じゃぁ、似たのはどれ? これが、困るんです・・・似たのがあったら困らないんですが・・・。 それほど・・・飛びっきりのクオリティなんですね。

 こんなやりとりになる、パワーは何なんだ!・・・トップのスペシャルティコーヒーの魅力は、理屈抜きにコーヒーファンに届いているようです。

 そんな素晴らしい素材を生んでいる生産者、そして、そんな魅力を評価してくれるお客様・・・僕はその間で何が出来て、何をしたいのか?

 もの凄い勢いでコミニケーションを取っているカンブライア氏と丸山健ちゃんを見つめながら・・・ふ〜〜〜〜っとため息が出そうでした。

 果たして、あのサマンバイア農園の魅力を生かし切った焙煎が出来ているのか? その魅力を、的確にお客様に伝えているのか? 全ては《カッピング》で答えをだすしか無いのです。

 その焙煎が適正かどうか? ロースティングポイントは? 水分抜きは? ロースト段階は?・・・最終的に判断するのは、カッピングでの検証ですね。

 そして、その魅力をどう伝えたら???? その魅力のどこを感じ取って欲しいか?それを判断するのも、カッピングです。

 前夜祭で、英気をを養うつもりが・・・いきなりヘビーな思考にはまってしまいました。 勿論、カンブライア氏との再会は・・・今回の旅の大切なテーマでしたから、何よりの喜びでした。

 こうやって一歩一歩スペシャルティ珈琲の階段をステップアップしていくしか無いと思っています。

 そんな熱気と空腹を抱えて・・・みんなはホテルのレストランで、夕食そして夜中までの、ミーティングに突入していきました。

 では、来週は、次の嵐に突っ込んでいきます。
 

《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

 

2002年5月26日 坂本・アナハイム・孝文

 
Copy Right 1999 8
さかもとこーひー
メールはこちらから コラムの目次へ 先週のコラムへ 次のコラムへ トップページへ