プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム361

コースター

焙煎の質問

いよいよ、冷え込んできて、今日11/23(木)は年末の寒さだった千葉です。みなさん、ご自愛ください。防寒対策にタイツや保温発熱の靴下やら準備しました。テレビか何かで、足の冷えにはふくらはぎを冷やさないことが大切だと知りました。ふくらはぎが冷えて血行が悪くなると足に血が行かないので冷えてしまうとのことです。なーるほど!と、ふくらはぎを温めています。勿論、コーヒー飲むと血流が良くなるのかどうか、暖まりますね。

そんなこんなで、たまにですが…年に数件でしょうか…焙煎についてのご質問があります。その度に、簡単にですが、僕の焙煎の考え方をお返事しています。今日も野暮用から帰ったら、そんな質問が来ていました。今週は土日に用事があってプロのつぶやきを書けないので、今日は焙煎についてまとめてみます。先週コーヒーのコクについて書いたので、ちょうど良いタイミングですね。

まず、ご質問の内容は…「味や香りがでない」「どうしたら、チョコレートとかフルーツだとかの味わいをだせるのか」といったものです。

ここ数年のスペシャルティコーヒーの広まりや進化で素晴らしい素材に出会うことが出来て、そんな素材を使った焙煎を数多くこなし、お客様のご感想も色々と頂き…この1年2年でもたくさん新たに学ぶことができました。が、コーヒーは農産物であって、焙煎は調理であるという基本的な考え方は20年前くらいから全く変わっていません。

チョコレートとかフルーツとかの味わいですが…これは、そのようなキャラクター、魅力を持った素材を使うということですね。素材に無い味わいや香りはだせませんから。農産物ですので、豊かな土壌、恵まれた気候、栽培技術、的確な熟し具合での収穫、その後の精選処理…そんな基本的なことだと思います。それ以上の詳しいことは専門家では無いのでおぼろげです。

農業関係の本を読んでいてとっても印象的だったのは「栄養生長」と「生殖生長」というものでした。人間も同じですが、植物も身体を大きくする時期と子孫を残す時期があり、それぞれの役割があるということ。それぞれのタイミングに必要な栄養や対応があるということ。その結実であるコーヒーの実、種を焙煎調理してコーヒーにしているんですね。

で、次が焙煎になります。喫茶業界に入って32年になりましたが…入って、すぐに自家焙煎を知り、有名店を訪ねながら、焙煎ってどういうことなのか?なかなか答えが出ませんでした。まぁ、加熱して焼けば黒くなってコーヒーらしくなりますけども。

焙煎の情報がとっても少なかったので、とりあえず、調理関係やお菓子、お酒等々からの情報を元にあれこれ悩んでいました。ある時、な〜んだ、焙煎はローストか、じゃ、調理と一緒かも?と視点を変えてみると…そこには「干熱調理」と「湿熱調理」があると。(輸入文化であるコーヒーはいつも神秘的なベールに包まれていました。)

コーヒーはローストですから、180℃前後での干熱調理なんだと分かり、干熱調理の特徴は「糖分のカラメル化」「油のディープフライフレーバー」「タンパク質と糖分が一緒に加熱されたメラノイジン」の魅力なんだと。(ケーキやパン焼くのも、天ぷらやフライもみんな180℃前後ですね)

それで、その干熱調理は180℃前後の温度で過不足の無いカロリーを与えることで、成分が発達するんだと。しかし、コーヒー豆は丸いし、水分もあるし…豆の表面から芯の部分まで、できるだけ均一に焙煎するにはなかなか厄介なんですね。焦げや生焼けが付きまといますね。だから、まず、水分抜きが最初のポイントだと思ってます。これが微妙で、結構ジタバタしました。水分抜きが上手くいったら、ロースティング行程で、如何に過不足ないカロリーを与えるか。干熱調理の特徴ですが、湿熱調理と違って、スピードが要求されます。一瞬でどんどん焙煎が進行していきますので、言葉で過不足無くといっても、実際には難しい思いをしています。最後はロースティングポイントですね。これも、1℃の違い、5秒10秒でがらっとキャラクターが変わることがありますので神経使います。(勿論、豆によって程度の差があります)それと、焙煎初期のカロリーオーバーにも神経を使います。ここでカロリーオーバーすると、あとでどうしようもなくなってしまいます。

以上が、僕の焙煎の基本的なスタンスです。あとは、現場で実際に日々の繰り返しになります。焙煎機によっても、部屋の環境によっても、季節によっても、方法論は変わってくると思います。排気が変わると焙煎に大きな影響が出ますしね。素材が今のようなクオリティになって…一番試行錯誤したのは…水分抜きと焙煎初期の適正なカロリー、あと排気も調整しました。

最後に、永遠のテーマが…「美味しさってあるもんじゃ無くて、感じるものだ」ってことなんです。「何か理想的な美味しいコーヒー」がどこかにあるわけじゃ無いんですけど…ついつい、勘違い?して、頑張って追い求めてしまいます。お客様が美味しいって感じた時に美味しいんで…「色々なお好みがある常連さんが感じる美味しさ」を探していくんでしょう。探しながら、一緒に作っていくんでしょう。それが楽しいです。

ということで、冬到来の、さかもとこーひー人気のセットのご紹介です。

深煎りセット、《旬・瞬》カフェCセット、トレジャーズセット、定番Bセットと常連さんそれぞれのお好みに合うようで、みなさんのお好みが伝わってきて、励みになってます。

 

【トレジャーズセット】
「ケニア・イグサ」とエルサルバドルCOEの「エル・アンヘル」のご機嫌なセットです。コーヒーの頂点の魅力をご堪能ください。香りの華やかさ、味わいの洗練、抜群ですね。

《エルサルバドル・エル・アンヘル》
《ケニア》

各250g
2520円(税込み)

 

【深煎りセット】
深煎り好きの常連さん向けに用意したセットです。深煎りセットにそれぞれのお好みをプラスして、そんなご注文からお好みがとっても良く伝わってきます。

《サンタホセフィータ》
《ベラ・ノッテ》

各250g
1890円(税込み)

 

【《旬・瞬》カフェCセット】
さかもとこーひー人気一番のセットです。深まる秋、常連さんにはたまらない3つだと思います、お勧めします。

《カフェリラクシン》
《サンタホセフィータ》
《ベラ・ノッテ》

各250g
2800円(税込み)

 

【11月のニコニコ♪250gお得パック】
11月は、どなたにも安心してお勧めできる[パナマ・レリダ農園]です。柔らかな甘い香り、豊かなフルーツの感じ、余韻の円やかな甘さ。本当にバランスの良い、素直に美味しいと思える、コーヒーです。

《パナマ・レリダ農園》
840円/250gパック(税込み)

 

【スタートアップAセット】
今回の「スタートアップAセット」は、中煎りが明るい爽やかな「パナマ・レリダ農園」と深煎りが「グアテマラ・エスペランサ」で中煎りと深煎りの魅力をお楽しみください。さかもとこーひー初めての方はこのセットからのご注文が60%くらいになっています、どうぞ、お試しください。

《パナマ・レリダ農園》
《グアテマラ・エスペランサ》

各250g
1575円(税込み、送料、代金引き換え手数料・無料、さかもとこーひー初めての方限定)

 

では、また・・・。

 

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手さげラッピング(大小、無料)がご好評です、今の色はアクアグリーンです。
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【毎月お届けコース】
お届けの量やご予算、お好み等お知らせください。勿論セットでも大丈夫です。セットにプラスしても大丈夫です。価格、送料等は通常のお届けと同じです。(最初はメールでご相談してください)
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いつでも♪《3000円以上で送料無料!》
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《【代金引換】手数料無料!》
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【何を買ったら良いのか?お勧めは?その他ご質問等お気軽にメールしてください、お待ちしてます。】

【お願い】
冷凍保存した豆や粉を取り出したら、何よりも直ぐに!!袋を元の冷凍庫に戻してください。
冷凍、解凍の繰り返しは劣化を早めます。ジッパー付き袋をその為に使っています。
(豆は2週間以内でしたら、常温保存をお勧めします。粉は必ず冷凍保存をお願いします。)

《コーヒーはフルーツだ!》

2006年11月23日 坂本・丁寧な暮らし・孝文

 

 
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