プロのつぶやき

    週間コーヒーコラム173

チョコレートケーキ

深煎りケニアのカッピング

まぁ、せっかくブレンド用に焙煎しているんだから、せめてHP見て興味をもった人だけでも楽しんでもらおう・・・そんな気軽な思いつきで紹介した【深煎りケニア】です。それと云うのも、ケニア大好きなお客さんが少数ながらいるのと、他の産地には無い類い希な風味・キャラクターを持っているケニアなので・・・ブレンドだけで使うのは、これはもったいない・・・そう強く思ったからなんです。(その鮮烈とも強烈とも云えるケニア特有のフルーティなフレーバー、シトラスだったり、ベリーだったり、或いはフローラルなフレーバーだったり・・・は、ケニアならどんなケニアにでもあるわけでは無くて・・・高品質なケニアの中に見つかる事があるんですね。)

そうしたら、思ったよりもたくさんの注文と質問が一緒に届いているんです。すでにケニアのファンになっている方の為に、販売したんですが・・・今回、はじめてケニアに興味を持った方々も多いんですよね。あぁ、これはいけない、もう少し、ていねいにインフォメーションしようと反省しました。では、今回使っている【ケニア・キブブティ】を紹介しますね。

さっそく、カッピングしてみましょう。ここに《深煎りケニア》と《中煎りケニア》が並んでいます。

挽いた時の『ドライ』の香りはどうでしょう。《中煎り》は、シトラス系の香りが鮮やかにはっきりとします。高品質なケニア特有のフレーバーです。では、《深煎り》はどうでしょうか・・・シトラス系と、更にトロピカルフルーツのようなフレーバーが加わっています。熟したパイナップルやパッションフルーツを思わせるスィートさがあります。《中煎り》は爽やかさが印象的ですが・・・爽やかさにスィートさが加わっていますね。

はい、お湯を入れて準備ができました。カッピングスプーンで、いきおい良く吸い込んであじわいと香りを感じ取ります。まず、様々な魅力を伝え感じる為には、あじわいに汚れがあってはだめですね。クリーンさがきちんとしていないと魅力の邪魔をしてしまいます。このケニアは勿論クリーンカップですよ。最初に感じるのは・・・味よりも香りの素晴らしさです。へぇ〜、すっごいかおりだなぁ〜、そう思っていると・・・鮮やかでしっかりとしたあじわいが主張してきます。バックボーンのしっかりした、芯がしっかりした感じですね。

《中煎り》は、最初熱い時は爽やかなフレーバーとしっかりしたあじわい、余韻の長さが印象的ですが、徐々に冷めてくると・・・甘さと同時に鮮やかな印象が心地よくなってきます。

《深煎り》は、最初から甘さとトロピカルなあじわいが印象的で、冷めてくると・・・より爽やかで明るい感じになってきます。
この【深煎りケニア】の爽やかで甘いフルーティさ、シトラス系にトロピカルな良さが加わった魅力と、クリーンでしっかりしたマウスフィール・ボディ・・・この素晴らしいキャラクターを【ハートバレンタイン・カフェ】に活かしたかったのです。【ザンビア・テラノーバ】のチョコレートでスパイシーな魅力とブレンドしたんです。

そんな【深煎りケニア】は《ケニア・キブブティ》という豆を使っています。

1.ケニア キブブティ AA TOP GRADE
  キブブティ農園、100haの個人所有の農園。コーヒー生産のノウハウを備えた農園主による丁寧な栽培、精選を行っています。地域はキアンブ地区で標高1600m。木の品種はSL28/34
(この「SL」は、Scottish Laboratory の略だそうです。1930年代にScotland により設立された農業研究所で1950代まで存続していたようです。Bourbon種の品種改良が行われて、SL28とSL34は主にケニアとタンザニアで栽培されているそうです。)

このような素晴らしいケニアが手にはいるようになったのは、ここ2年3年のことです。それまでは、日本に入ってくるケニアは劣化して強い酸味の低品質のケニアばかりだったんですね。そのようなケニアはとても飲みづらいので、酸味の弱いタイプが増えてきて・・・どんどん特徴の無いケニアばかりになったようです。
それに、ケニアはとっても価格が高いんです。それも大きな障害になっていたんですね。僕は昔・・・20年位前ですか・・・自家焙煎店でケニアをみつけると買っていました。たいていは深煎りでした。その頃深煎りコーヒーの魅力を追いかけていたので、好んで飲んでいましたが・・・今振り返ると・・・ケニアのボディの強さを活かした深煎りコーヒーのタイプに、他の深煎りには無いものを求めていたようです。でも、いくら記憶を辿ってみても・・・鮮やかなフルーティさや爽やかさは、昔飲んでいたケニアにはありませんでした。このようなクリーンさも記憶にありません。重い酸味を深煎りにした印象しかありませんね。ついつい、振り返ってしまいました。

そういうことで、これから毎年、トップクオリティのケニアをお届けできるようにしたいと思ってます、お楽しみに!

*深煎りケニア、ここを見た方だけに、販売します、
 オーダーフォームでは『連絡欄』にご記入ください。
(他ではインフォメーションしません、量があんまり無いんです。)

【深煎りケニア】(〜2/28迄です)
      2100円/500gパック
      1400円/250gパック

では、また、来週。

《ニコニコほのぼのワクワクな、
  《旬・瞬》珈琲をお届けしています♪》

 

2003年2月9日 坂本・フルーティ・孝文

 

 
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