週間コーヒーコラム10

珈琲屋の紅茶生活

 我家は朝ミルクティーを飲んでいます。だいたいがディンブラを濃い目に淹れて白っぽく成るほど牛乳を入れます。私が飲む時は冷めている事がおおいですね。
毎朝10年20年となんの変わり映えも無く似たような味を飲んでいますが、逆に変わり映えの無い美味しさだから飲み飽きせずにつずくと思ってます。
  100g800円から1000円程のセイロンブレンドやディンブラ、時にウバの時もあります。好みはしっかりとしたコクがあること、渋みは強いほうがいいです。新鮮でさわやかな香りがあれば最高です。
  お湯を沸かして、ティーポットを温め、紅茶を2カップ当り5gいれて、お湯をすばやく注ぎ蓋をします。しばらくほおっておいて(3分位)、気がついたらスプーンでポットの中を1、2回軽く混ぜてカップに注ぎ分けます。ミルクはおどろくほどたっぷりと(1カップ20〜30cc)いれていただきます。簡単で美味しい紅茶の出来あがりです。濃いようでしたらミルクを足せばさらに美味しくなります。
 紅茶の魅力を、醗酵により生まれる香りと渋みに感じる私には着香茶の強い香りや、紅茶の渋みが出ないように薄くいれた味はとても毎日楽しむような飲み物とは思えません。ダージリンやウバの季節物の良い紅茶をいただいた時はきちんと時間を計りベストのタイミングで淹れたプレーンティーを飲みますが、そんなお茶にはあまり魅力を感じません。もちろんすばらしい香り、繊細なきめの細かい渋みを味わい感動的な美味しさに心ふるえる事も多くありました。
しかし、ひたすら飲みつずけると日常的な美味しいとも不味いとも思わずに飲む紅茶に豊かさを感じるようになりました。そして、ふと香りや美味しさを感じる時が嬉しいのです。
コーヒー、ワイン、地酒なども同じですがテイスティングの味見という行為が貧しく思えます。仕事上テイスティングする事がありますが、それはビジネスとしてしているだけで味わいとはかけ離れたものです。
しっかりと淹れた紅茶はコーヒーと同じように毎日飲んでも飽きの来ない、香り味ともすばらしく魅力的なものです。
味見なんかしないで、お気に入りのお菓子や美味しいパンとともに楽しんでください。
11月1日の紅茶の日にちなみました。寒くなったら煮だしミルクティーを紹介します。

 
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さかもとこーひー