焙煎とマーケティングの実際 6

さかもとこーひーの焙煎(1)

 では、焙煎の話しを始めます。

 焙煎は店のスタイル、販売価格、使用する生豆のクオリティ、焙煎機の容量 、焙煎機メーカー他様々な要因によって求められるものが変ってきます。ですから、これが正しい焙煎とか理想の焙煎などというものはありえません。同じように、生豆についても業者間あるいはマスコミ上で良い生豆、悪い生豆等見聞きしますがその辺を考慮しないと誤解します。
その店にとって良い豆かどうかです。ですからその店がどういうお客様にどういうコーヒーを提供しているのかを前提にすることが大切です。

ひとつの例としては枯れた豆、あおい豆があります。当店にとってニュークロップのあおあおとした固い栄養豊な豆はとっても焙きがいのあるコーヒーです。
しかし、同じ豆を枯れた豆を求めている店に持っていくとこんな豆は使えない、最近は枯れた良い豆が無くなったという評価になります。
私はニュークロップの生き生きとした香りや味わいが好みですが、枯れたおとなしい味わいのコーヒーを理想とする人に押し付けられません。
ただ、流れとしてはニュークロップの美味しさが主流になりそうです。

ということで、これから「私の焙煎」についてお話を始めます。

焙煎機はフジローヤル5キロ直火、1993年製、プロパンガス仕様。焙煎している店の広さは約3坪、煙突は2階の屋根の上まで伸びてます。改造はしてません。
5キロ焙くときは冷却時に扇風機を使い冷却を助けています。
通常、3キロ5キロでの焙煎が主流です。5キロでも火力不足はありません。回転の悪い豆は2キロで焙きます。最低の焙煎量 は1キロです。1キロ以下は試していません。
焙煎時間は15〜18分です。
毎朝8時頃から6釜前後(2時間位)、15〜20キロ焙煎します。10釜焙くと時間が押して忙しくなるので、成るべく毎日平均して焙煎出来る様ローテーションを組みます。安定した釜数、焙煎量 、時間等は集中力他必要以上に使わないので焙煎の安定につながります。

次回は自家焙煎の強みについてです。

 
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