週刊こーひーコラム「プロのつぶやき」

No.1203【自分ではイメージしないブレンド】

カード払い用ネットショップ http://sakamotocoffee.shop/ おかげさまで毎日常連のお客さまにご利用頂いています。PayPay払い、Amazon pay払いも使えるようになりました。

一気に暖かくなり、桜が満開になってきた思ったら冷たい雨にもなっています。

世間はWBCで盛り上がりました・・・WBCで活躍した近藤健介選手は千葉市緑区の出身で、しかもおゆみ野店のすぐ横の小学校だったそうです。地元では有名だそうで友の会もあります、知りませんでした。巨人の高橋由伸選手は隣の南生実町出身ですので、地元の一流選手が身近に感じます。

ダルビッシュ投手が「とにかく楽しくやるのが野球」「(WBCだからといって)そんなに肩に力を入れるものではない」と話したそうです。

決勝前の円陣での大谷選手の言葉が印象的でした。「憧れるのはやめよう・・・憧れては越えられない」

マイケル・チャンがコーチになって錦織選手が憧れのフェデラーと戦った後のアドバイスと同じだったのを思い出した。「フェデラーに憧れているだけではだめだ」と・・・それから錦織選手は「フェデラーはアイドルだけど勝たないといけない相手だと思えるようになった」そうです。フェデラーが「勝者のメンタリティ」と言いますが、ダルビッシュも大谷も「勝者のメンタリティ」に通じますね。

今回のWBCの活躍を観ていて、体育教育や体育会系、説教とかしごき・体罰・悲愴感の匂いが遠い昔のものになってきた感じがしました。選手もファンもスポーツを楽しんでいた印象でした。真剣勝負を楽しくプレイする・・・スポーツは平和で楽しいものでしょう。

そんなこんなで・・・先日、60代後半になって「自分ではイメージしないブレンド」ができました。

カフェやレストランのオリジナルブレンドは日常的に作っています・・・そのお店の名前のついたオリジナルブレンドやエスプレッソブレンドの時もありますし、季節のブレンドの時もあります。レストランだと季節のメニューのデザートにペアリングしたブレンドもよく作ります。

バリスタやシェフからイメージを聞いたり・・・そのお店のお客さんをイメージしたり、メニューに合わせたりしてブレンドします・・・勿論、さかもとこーひーのオリジナルブレンドも作っています(笑)

津田沼で人気繁盛店のブラウンサウンドコーヒーさんは長年春夏と秋冬でエスプレッソブレンドを作っています。

最近ですと・・・2020年の秋冬は「ほっくりマロン、赤ワイン煮詰めて黒っぽいベリー」・・・2021年の春夏は「柑橘系、爽やか系、ごくごく」・・・2021年の秋冬は「スパイシー、ホットワイン、マンデリンの印象」・・・2022年の春夏は「カラメル感、質感とろろん、高級ホテルのアフタヌーンティーにあるような生キャラメルのような甘さとコク」・・・2022年の秋冬は「ミルクと合わせるとクレームブリュレ、ベタベタしてないけど、ほろ苦甘い、カソナードの柔らかい甘さとコク」・・・最近は結構イメージがエスカレートしています(笑)

そして、今回の2023年春夏は「レモンスカッシュのようなシュワっとした爽快感とすっきりとした甘み、ミルクと合わせるとレモンティーのような爽やかで心地よい香りと滑らかな飲み心地」でした。

レモンスカッシュとか、レモンティーとかあまりコーヒー、さらにエスプレッソには繋がらないキャラです。スペシャルティコーヒーにはシトリック系のキャラはよくあるのですが、エスプレッソとなると酸味のバランスがデリケートになります。

スペシャルティコーヒーでは、基本のクリーンさとか口当たりや余韻の心地よさや・・・香りのよさ、甘さの感覚が大切ですが、それらが合格点でしたら、最終的には酸味の質やボリュームやキャラクターにフォーカスしています。

お客さんが感じなくても、華やかさや奥行きや余韻には酸味が裏で良い仕事をしているものです。

そして、スイーツやデザートとのペアリング、食中コーヒーとしてのペアリングにも酸味は良い仕事をします。フレンチのシェフは日常的に料理やワインで酸味を使いこなしているのでスペシャルティコーヒーの酸味でも話しが弾むことが多いです。イタリアンやケーキ・パンのシェフはフレンチに比べると少ない印象です。(脂肪分と酸味のバランスがポイントです)

しかし、エスプレッソでのレモンキャラとなるとドリップやプレスで淹れるのとは違いますので、シンプルにレモンキャラを出すわけにはいきません。

そんな今年の春夏エスプレッソブレンドのイメージは・・・朝の6時45分にLINEがきました(仕事してましたが)、そして9時過ぎにカッピングの用意してもらって、朝の10時にサンプルできたと返信しました。

午後サンプルを持って行き、エスプレッソで1回目、抽出不足で酸味が前に出ているので2秒調整・・・2回目、だいぶ乳化してきてとろっとしたマウスフィールが出て、レモンキャラを甘さが包んできましたが、もう少し・・・やはり抽出がデリケートです・・・もう2秒調整したらきっちりと乳化して、まろやかなマウスフィールに包まれた奥から立ち上るレモンキャラ・・・それをラテにして、エスプレッソトニックにして、順番に確認していきました。

エスプレッソでは・・・しっかりとしたダークでビターな味わいを引き上げるようなスイートシトリック、砂糖を入れると柔らかで心地よい味わいとマウスフィールに包まれて、今までにないエスプレッソの魅力を感じました。

ラテでは・・・ホットでも爽やかな甘さが引き立って、シルキーなミルクのフォームとのバランスが春夏向けになっています
シトリックキャラが余韻のキレの良さを引き立てています、洋梨やオレンジのシャルロットのようなエレガントな余韻の魅力を感じました。

「ミルクと合わせるとレモンティーのような爽やかで心地よい香りと滑らかな飲み心地」のミルクと合わせたレモンティーというのが僕の中にないのですが・・・ラテでミルクと合わせてのシトリック系の印象と滑らかさ爽やかさ心地よさは上手くいっています。

エスプレッソトニックでは・・・トニックウオーターの軽い炭酸の舌触りに、シトリックな爽やかさが一口目から印象的で、味わいはクリーンで華やかなスペシャルティコーヒー感、余韻には上品な甘さに包まれたレモンとオレンジのスイートシトリックが心地よく続きます。レモンスカッシュのようなシュワっとした爽快感とすっきりとした甘みに近づいているでしょう。

このエスプレッソでのティラミスを食べたくなりました。

まぁ、こういう抽出がデリケートなブレンドはさかもとこーひーでは販売できません。きちんとブレなく抽出できるバリスタが前提になります。さかもとこーひーだとお客さんが気楽に淹れても、多少ブレても大丈夫なようにブレンドしています。

そうそう、肝心のブレンド内容は・・・ウガンダ・マウントエルゴン、深煎りグアテマラ、モカ・イルガチェフェ(ハマ)、ウガンダ・ロブスタです。

レモンキャラでまず浮かんだのがモカ・イルガチェフェ(ハマ)です。しかし、モカ・イルガチェフェ(ハマ)だけの比率を増やすとエスプレッソのダークな味わいにマスキングされそうなのと、ハマだけだとシンプルすぎて返ってキャラがボケそうなので・・・深煎りグアテマラかバークレーローストのグアテマラをダークにした時のハニーライクさと相乗効果がどうなるか浮かびました。

で、シトリックの酸味をエスプレッソで生かすベースにはウガンダ・マウントエルゴンを選び、同じくウガンダのロブスタも使おうと。

それで、深煎りグアテマラとバークレー・ローストを入れ替えて比較したら・・・バークレーローストの方はハマのキャラがマスキングされてしまい、深煎りグアテマラの方は期待通りにグッとレモンキャラが浮かび上がりました。

豆を選んでから、カッピング終わるまで10分20分ですね。あとは冷めてからの確認だけでした。

今回のブレンドは女性のイメージでしょうねー、エスプレッソにレモンスカッシュとかレモンティーといったキャラは自分の中からは出てこないですねー。

でも、イメージ頂ければすぐ出来るものです、そのくらいの引き出しは持ってますので・・・座付き作家のようなものですね。勿論、バリスタとの信頼関係や感覚の共有ができているからですね。

一つの言葉から、その言葉の奥にある香りや味わいの感覚を共有していないとチグハグになってしまうでしょう。

古希が見えてきても、まだまだ楽しい仕事ができそうです・・・身体は衰えていますが、技術や感覚はまだ磨けそうです。

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さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。

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*グループでのご注文の際は、人数をお知らせください。
メニュー小分け袋等、人数分同封いたします。

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【新着こーひー】(税込表示になりました。)

グループでのご注文の際は、人数をお知らせください。メニュー等、人数分同封いたします。ギフトにもご利用しやすいと思います。手さげ袋ギフトラッピング(小1〜2個用、大3〜4個用、無料)もご利用ください。分かりにくい点ご質問等ありましたら、お気軽にお尋ねください。

《コロンビア・ロスイドロス》 1620円/200g(税込)
《モカ・イルガチェフェ(ハマ)》 1620円/200g(税込)
《グアテマラ・エルインヘルト・イエローナンス》 1080円/100g(税込)
《パナマ・エスメラルダ・ダイヤモンドマウンテン》 1620円/200g(税込)
《はじまりの春》 1620円/200g(税込)
《エチオピア・モカナチュラル》 1620円/200g(税込)
《ブラック・オルフェ》 1080円/200g(税込)
《深煎りコロンビア》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《ミモザカフェ》 1080円/225g(税込)
《桜ぼんぼりカフェ》 1080円/225g(税込)

《深煎りモカ・シダモ》 1620円/200g(税込)
《ブラックアイズ》 1080円/225g(税込)

《ゆすらカフェ》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《ウガンダ・マウントエルゴン》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《タンザニア・ムベヤ》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《バークレーロースト》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《レディートラベラー》 1080円/200g、2160円/500gパック(税込)
《カフェ ボッサ》 1080円/225g、2160円/500gパック(税込)
《特上フレンチ》 1080円/225g、2160円/500gパック(税込)
《特上アイス》 1080円/225g、2160円/500gパック(税込)
《マンデリン・タノバタック》 1620円/225g(税込)

 

【トレジャーズセット】200g×3袋

さかもとこーひーのお宝コーヒーセットです。お楽しみください。

《コロンビア・ロスイドロス/200g》
《はじまりの春/200g》
《ブラック・オルフェ/200g》

4320円(税込)

 

【《旬・瞬》Cセット】225g×2袋、200g×1袋

毎月さかもとこーひーの一番人気のセットです。お楽しみください。

《ミモザカフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》
《ブラック・オルフェ/200g》

3240円(税込)

 

【深煎り定番Bセット】225g×2袋、200g×1袋

深煎り定番こーひーと、《旬・瞬》な深煎りこーひーの組み合わせで、毎月内容を変えていきます。

《深煎りコロンビア/200g》
《ミモザカフェ》    
《特上フレンチ》

3240円(税込)

 

【ジョイセット】100g×5袋

お陰さまでご好評頂いてすっかり定着したジョイセットです。さかもとこーひーの何がお好みか判らない方やギフトで先方のお好みが判らない等、迷った時にこの「ジョイセット」を選ばれることも多いようです。

「うちは量はそれほど飲めないんだけども、色々なこーひーを楽しみたいのね。それで、いつも何を頼もうか悩んでしまうの!」…そんな声を今迄たくさん頂いてきました。[いい感じの苦味系]と[軽やか系]に分けて、それぞれのお好みに合うよう新しいこーひーを毎月出して、セットにしてきましたが…でも、全部頼もうとすると量が多くなってしまう…そんなみなさんの声にお応えします。

その時の《旬・瞬》なお勧めこーひー100gを5種類、セットにしました。(手さげギフト袋(小1-2個用、大3-4個用、無料))

《コロンビア・ロスイドロス》
《モカ・イルガチェフェ(ハマ)》
《はじまりの春》
《ブラック・オルフェ》
《桜ぼんぼりカフェ》

3240円(税込)

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では、また・・・。

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*要注意!…さかもとこーひーのコツは…
[挽きは細かく]
[粉の量は少なく]…です!
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手さげ袋ギフトラッピング
(大2〜4個用、小1個用、無料)がご好評です。
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【毎月お届けコース】

・お届けの量やご予算、お好み等お知らせください。勿論セットでも大丈夫です。セットにプラスしても大丈夫です。価格、送料等は通常のお届けと同じです。(最初はメールでご相談してください)
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【代金引換払い】ご希望の方はお知らせください。
5000円以上、代引き手数料無料
5000円未満、代引き手数料200円
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クール便(冷蔵、200円)ご希望の方は、連絡欄でお申し付けください。

【何を買ったら良いのか?お勧めは?その他ご質問等お気軽にメールしてください、お待ちしてます。】

【お願い】
冷凍保存した豆や粉を取り出したら、何よりも直ぐに!!袋を元の冷凍庫に戻してください。
冷凍、解凍の繰り返しは劣化を早めます。ジッパー付き袋をその為に使っています。
(豆は2週間以内でしたら、常温保存をお勧めします。粉は必ず冷凍保存をお願いします。)

《コーヒーはフルーツだ!》

2023年3月26日 坂本・丁寧な暮らし・孝文