「焙煎の見学について…。」のお知らせです。
以前から時々、焙煎の見学や指導についてのお問い合わせがあります。友人や紹介があった人には、見学してもらったり、指導もなんだかんだ10人程してきましたが…今年になって又お問い合わせが続き…新しいプロバットでの焙煎がふた月過ぎて…すっかり慣れて余裕ができてきましたので、受け入れることにしました。
度々書いてますが…この10年で日本のスペシャルティコーヒーは、クオリティの高い素材の流通が進んだだけで無く、自店にあった(自店のお客様に合った)素材を選べるような恵まれた環境になってきました。
さらに、基本のカッピングスキルを学べるようになり…これで、大前提が揃ったわけです。勿論、その他の情報も豊富になっています。
しかしながら…焙煎のメソッドが確立されていないので…若手からベテラン・指導者まで右往左往しているのが現実でしょう。きちんと焙煎できていなければ、当然ブレンドのスキルもアップしません。際立った魅力になっていて、それぞれの豆をどうブレンドしたらシングルオリジンには無い魅力になるかの段階に進めると思います。なんとなくの魅力の豆をいくら混ぜてもたいした違いは無いし、際立った魅力にはならないと思います。(もうひとつの問題は、マーケティングメソッドが無いことですが…それは又別の機会に。)
スペシャルティコーヒーの焙煎についてです。昭和の自家焙煎はかなり完成して、成熟していると思ってます。
さかもとこーひーの焙煎に対する考え方は…「焙煎は乾熱調理である。」ということです。この辺についてはブログの「コーヒーの焙煎を考える」http://plaza.rakuten.co.jp/sakamotocoffee/diary/?ctgy=5 にシリーズで書いてあります。
要は、焙煎は調理で…調理には「乾熱調理」と「湿熱調理」があり…焙煎は乾熱調理で180℃前後で化学変化させて、魅力的なものにするってことです。
そして…「理論は現実に従う、現実は理論に従わない」をベースにしています。
焙煎には色々と理論があったり、流派や流行があったりしますが…どんな美味しさを目指していて、その美味しさが再現できるように焙煎メソッドを確立し…それをバージョンアップしてきたということです。
誰が言っているからとか、これが最新の考え方だとかは関係ありません。最終的なカップの魅力から仮説検証することが大切だと思ってます。
もうひとつ…サンプル焙煎と本焙煎は違うということです。サンプル焙煎は、その素材のスペックが判断できれば良いですが…本焙煎はお客様に届けるためのものですから、再現性が重要になってきます。
そして…「スペシャルティコーヒーはカスタマーオリエンテッド」ですから…自店の顧客を持っていないインポーター等の流通関係者やコンサル関係の指導者には、深い意味でのスペシャルティコーヒーの魅力作りは難しいということです。なぜなら、自分の顧客がいないのですから…。できるのは、不特定多数の消費者、コンシューマー向けの商品作りだけです。
まぁ、別にさかもとこーひーの焙煎が最高で全てというわけでは無く…色々な焙煎メソッドがあって良いわけなんですが(勿論焙煎機によっても違いがあるでしょうし…。)そのひとつの例として、さかもとこーひーの焙煎の見学を受け入れることにしました。
さかもとこーひーでは18年半フジローヤルの焙煎機を使って来て、2012年1月にプロバット焙煎機に替えましたが…さかもとこーひーの焙煎メソッドがどちらにも通用したことが大きいです。勿論、微妙な調整は必要ですが…基本的な考え方は全く変えていません。
その他、以下のメニューも用意しています。
1-5名で、さかもとこーひーの焙煎の解説から、焙煎の実際、カッピングのセミナーです。
さかもとこーひーおゆみ野店
〒260-0813
千葉県千葉市中央区生実町1605-4
043-263-4703
takafumi@sakamotocoffee.com
坂本孝文
2012/03/25